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ほ場の“見える化”で化学肥料を削減!衛星画像×AI分析で農業分野の“脱”温暖化へ

ほ場の“見える化”で化学肥料を削減!衛星画像×AI分析で農業分野の“脱”温暖化へ
出典 : Kanrawee8 - stock.adobe.com

農業分野の温室効果ガス排出量削減に向けて、化学肥料の使用量削減が重要な課題となっています。そんな中、BASFが提供する「ザルビオフィールドマネージャー」を活用した”肥料の適正化”が注目を集めており、テレビ東京「WBS」で紹介されました。その取り組みと成果を解説します。

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カギを握るのは「化学肥料の削減」。農業分野の“脱”温暖化へ

世界の農林業由来のGHG排出量

出典:農林水産省「地球温暖化対策」所収「農業分野における地球温暖化対策について(令和6年(2024年)1月作成版)」よりminorasu編集部作成

気候変動による異常気象が続き、世界的に急がれる地球温暖化への対策。そんな中、世界の温室効果ガスの排出量の約1/4を占めているのが農業分野と言われており、その原因の1つが化学肥料であるとされています。

実は、化学肥料は土の養分を高める一方、そこに含まれる窒素成分から発生するガス(一酸化二窒素)の温室効果は、二酸化炭素の約300倍もあります。そこで昨今では、農業分野の“脱”温暖化対策として、化学肥料の削減が重要視されるようになりました。

作物の生育には欠かすことのできない肥料を、いかにして削減していくのか。番組では、この化学肥料の削減に取り組むヤマザキライス 山崎能央社長にお話を聞いています。

肥料がないと米は育ちませんが、その中でもいかに窒素成分を減らして収量を上げていくか、という努力をしています。

出典 出典:株式会社テレビ東京「農業の"脱"温暖化 化学肥料を技術で減らせ!【WBSクロス】|テレ東BIZ」

山崎社長が2年前に始めたのが、肥料の“適正化”。つまり、肥料を“必要なところに必要な分だけ”散布する取り組みです。実際、この取り組みを実施したほ場では、水稲の成長のばらつきが抑制され、色ムラがほとんどありません。

ではその“適正化”、いったいどのようにして行われているのでしょうか。

衛星画像×AI分析で実現!ほ場の“見える化”が導く肥料の適正化

ザルビオフィールドマネージャー。衛星画像を基に地力や生育状況を見える化

ザルビオフィールドマネージャー。衛星画像を基に地力や生育状況を見える化
画像提供:BASFジャパン株式会社

肥料の適正化に向けて活用されるのが、衛星画像×AI分析で水稲の育成を予測する「ザルビオフィールドマネージャー(以下、ザルビオ)」です。システムを開発するBASFジャパン 関根真樹さんはザルビオについて以下のようにいいます。

ザルビオは、田んぼがどのような状態になっているのかを誰でもわかる形で見える化するツールです。

出典 出典:株式会社テレビ東京「農業の"脱"温暖化 化学肥料を技術で減らせ!【WBSクロス】|テレ東BIZ」

ザルビオは、衛星写真を使ってAIが育成状況を解析し、データを毎日蓄積することで作物の成長が遅い箇所などを判別します。地力マップでは、その情報をもとに土の養分が少ないと予測されるところは色が薄く、反対によく育つとされるところは濃く表示されます。

そして、その色の違いを見て、育成が進むであろう土地にだけ集中的に肥料を散布することで“適正化”が可能になります。

BASFジャパン 野田信介さんはその効果について言及しています。

この手法によって15~20%の肥料削減が見込まれます。必要なところに必要な分だけ肥料を撒くことで、温暖化の軽減にもつながります。

出典 出典:株式会社テレビ東京「農業の"脱"温暖化 化学肥料を技術で減らせ!【WBSクロス】|テレ東BIZ」

2年前からこのシステムを導入したヤマザキライスでは、肥料の削減を実現したうえに、米の収量が15%も増えており、ザルビオの活用を前向きに捉えています。

長年の経験に加え、こういったほ場の“見える化”によって、より良く農業経営が前に進むようになりました。

出典 出典:株式会社テレビ東京「農業の"脱"温暖化 化学肥料を技術で減らせ!【WBSクロス】|テレ東BIZ」

農業分野の“脱”温暖化に向けた対策が求められる中、その1つとして可能性を見出した、ほ場の“見える化”。農家と環境、双方のWin-Winを目指した新たなアプローチの1つとして、ザルビオに注目が集まりそうです。

ほ場の見える化で肥料を適正化ザルビオを詳しく知る

出典:株式会社テレビ東京「農業の”脱”温暖化 化学肥料を技術で減らせ!【WBSクロス】|テレ東BIZ」

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平田巻

平田巻

スタートアップ2社に渡り、オウンドメディアコンテンツや、採用・エンゲージメントにまつわる記事の執筆を手掛ける。 2022年よりフリーライターとして独立。クライアントの意図・目的と、その先にある“読み手“の気持ちに寄り添うことをモットーとし、企業の採用広報コンテンツをはじめ、人事、美容、ペット、農業などさまざまなジャンルの記事を執筆中。

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