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肥料費の削減方法【肥料価格高騰】今、農家ができること|低コスト施肥と対策支援事業の活用について解説midori_chan / PIXTA(ピクスタ)

【肥料価格高騰】今、農家ができること|低コスト施肥と対策支援事業の活用について解説

国際情勢の変化に伴って高騰を続けていたJAの肥料価格は、令和5年度秋肥では下落に転じました。しかし、実際の肥料価格は高止まりしており、農業経営にとっては営農コストの増加が大きな課題です。この記事では、肥料価格値上げの背景や土壌診断・可変施肥など農家が取り組める肥料コストの低減方法について解説します。

目次
ビニールハウスの横に積み上げられた肥料chinen / PIXTA(ピクスタ)

肥料コストの高騰に対応しながら持続的な農業経営を進めていくには、土作りの方法や肥料の調達方法の見直しなど、農家としてできることを見つけていく必要があります。令和3肥料年度から令和4肥料年度にかけての肥料価格の推移や、肥料価格が高騰した背景、施肥のコストダウンをめざす方法について解説します。

JA全農の肥料価格が過去最高を更新

令和2
秋肥
令和2
春肥
令和3
秋肥
令和3
春肥
令和4
秋肥
令和4
春肥
令和5
秋肥
尿素
(輸入・大粒)
▲4.5%▲1.9%24.0%17.7%94%▲9%▲37%
尿素
(国産・細粒)
▲5.7%▲1.7%12.1%17.7%73%11%▲28%
硫安(粉)0.5%▲0.9%10.4%10.6%45%8%▲20%
過石▲0.2%0.0%5.3%4.9%25%15%▲7%
重焼りん▲0.6%0.0%5.3%4.6%25%16%▲5%
塩化加里▲4.4%▲7.3%8.4%17.0%80%31%▲44%
けい酸加里▲1.3%▲1.9%2.7%3.9%36%13%▲19%
高度化成
(基準銘柄)
55%10%▲28%
出典:全国農業協同組合連合会(JA全農)のリリース内 各肥料年度のリリースよりminorasu編集部まとめ
2023年5月26日「令和5肥料年度秋肥(6~10月)の肥料価格について」
2022年10月31日「令和4肥料年度春肥(11~5月)の肥料価格について」
2022年5月31日「令和4肥料年度秋肥(6~10月)の肥料価格について」
2021年10月29日 「令和3肥料年度春肥の肥料価格について」
2021年5月31日「令和3肥料年度秋肥の肥料価格について」
2020年10月30日「令和2肥料年度春肥の肥料価格について」
2020年5月29日「令和2肥料年度秋肥の肥料価格について」

JA全農の肥料価格は、一部を除き、令和3肥料年度・秋肥から4期続けて値上がりしました。

中でも、令和4肥料年度・春肥の価格の前期比(%)は、輸入尿素94%、国産尿素73%、高度化成肥料55%など大幅な値上がりで、「流通価格は過去最高」と報道されました。

2022年10月に発表された令和4肥料年度・春肥の価

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