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【水稲の施肥】考え方と地力を知って賢い施肥設計を!
目標収量に到達し、かつ、品質もあげたい!というのが稲作農家の望み。収量と品質を構成する要素と施肥は深く関係しています。この記事では、地域の施肥基準を自園に応用するための基本的な考え方を解説します。
この記事は、アドバイザーの十和田アグリ株式会社 代表取締役 竹ケ原直大さんによる解説とともにご覧ください。
稲作農家が施肥設計にあたって、まず参考にするのが地域の「施肥基準」でしょう。個々の生産者が施肥基準を応用して自園の施肥設計に応用するための基礎知識をひもときます。
併せて、側条施肥や肥効調節型肥料や、可変施肥の可能性について紹介します。
そもそも「施肥基準」とは?
施肥設計をするとき、まず参考にするのが、都道府県が公表している「施肥基準」ではないでしょうか。
「施肥基準」で示される施肥量は、目標収量を達成するのに必要な量
「施肥基準」で示されている施肥量は、目標収量に必要な養分量から、地力から得られる養分を差し引いて、化学肥料の吸収割合で割り戻したものです。
出典: 農文協(農山漁村文化協会)「西尾道徳の環境保全型農業レポート|No.63 コシヒカリへの地力窒素発現量予測」 , 鹿児島県「鹿児島県土壌管理指針(七訂版)」 所収「6 施肥管理の考え方」よりminorasu変数部作成
施肥基準には。基準の施肥量のほかに、土壌診断基準、減肥基準があります。基準の施肥量と土壌診断の結果を見合わせて、自分のほ場の状態を
この記事のアドバイザー紹介
十和田アグリ株式会社 代表取締役 竹ケ原直大 さん
青森県十和田市出身。大学卒業後、十和田信用金庫(現:青い森信用金庫)に入行。東日本大震災をきっかけに食の重要性を再認識し、同行退職と同時に十和田アグリ(株)を設立する。農業経営者として、スマート農業技術の導入にも積極的で、大豆栽培でのスマート農業技術実証やドローンを活用した農薬散布サービスの展開など、先進的な取り組みを実施。また、2015年には「あおもりの旨い米グランプリ」まっしぐらの部で生産米がグランプリを受賞するなど、高品質な米作りにも定評がある。十和田アグリ株式会社の代表取締役を務めるとともに、先代の父から引き継いだ有限会社竹ヶ原農産の経営も行っており、地域農業の発展に貢献している。
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