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複合経営で収益基盤を強化 秋田県高品質な米づくりと複合経営の両立をめざす中仙さくらファームの挑戦kazoka/Shutterstock.com

高品質な米づくりと複合経営の両立をめざす中仙さくらファームの挑戦

米価下落や担い手不足という課題に直面する米農家にとって、複合経営による経営安定化は重要な選択肢となっています。秋田県大仙市の農事組合法人中仙さくらファームは、特別栽培米の安定生産と独自の販売ルートの確立に加え、大豆やリンドウなどの栽培を組み合わせることで、収益基盤を強化してきました。水田機能を重視しながら、米の品質と収益性の両立を実現している同社の取り組みについて、代表理事の田村誠市さんに話を伺いました。

目次
中仙さくらファームの営農モデル出典:minorasu編集部作成

中仙さくらファーム 田村誠市さんプロフィール

農事組合法人 中仙さくらファーム 代表理事
農事組合法人 中仙さくらファーム 田村誠市さん
画像提供:農事組合法人 中仙さくらファーム 田村誠市さん

農業高校を卒業後、肥料会社に3年間勤務した田村さんは、1980年に3.3haの米農家の長男として就農し、上桜田農事組合の一員となりました。

2005年、米価下落や農家の高齢化への危機感から、田村さんは同組合の法人化を主導します。以来、中仙さくらファームの代表理事として、特別栽培米の生産技術確立や販路開拓、複合経営の推進に尽力し、地域の担い手として持続可能な農業経営を追求しています。

法人化への道のり

中仙さくらファームの水稲
中仙さくらファームの水稲
画像提供:農事組合法人 中仙さくらファーム

中仙さくらファームの母体となった上桜田農事組合は、1974年に設立された組織です。集落の農家が田植え機やコンバインといった農機を共有し、育苗センターも共同運営することで、経営の効率化を図ってきました。

「育苗センターで

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