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高品質な米づくりと複合経営の両立をめざす中仙さくらファームの挑戦
米価下落や担い手不足という課題に直面する米農家にとって、複合経営による経営安定化は重要な選択肢となっています。秋田県大仙市の農事組合法人中仙さくらファームは、特別栽培米の安定生産と独自の販売ルートの確立に加え、大豆やリンドウなどの栽培を組み合わせることで、収益基盤を強化してきました。水田機能を重視しながら、米の品質と収益性の両立を実現している同社の取り組みについて、代表理事の田村誠市さんに話を伺いました。
出典:minorasu編集部作成
中仙さくらファーム 田村誠市さんプロフィール
画像提供:農事組合法人 中仙さくらファーム 田村誠市さん
農業高校を卒業後、肥料会社に3年間勤務した田村さんは、1980年に3.3haの米農家の長男として就農し、上桜田農事組合の一員となりました。
2005年、米価下落や農家の高齢化への危機感から、田村さんは同組合の法人化を主導します。以来、中仙さくらファームの代表理事として、特別栽培米の生産技術確立や販路開拓、複合経営の推進に尽力し、地域の担い手として持続可能な農業経営を追求しています。
法人化への道のり
画像提供:農事組合法人 中仙さくらファーム
中仙さくらファームの母体となった上桜田農事組合は、1974年に設立された組織です。集落の農家が田植え機やコンバインといった農機を共有し、育苗センターも共同運営することで、経営の効率化を図ってきました。
「育苗センターで
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