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SNSでの宣伝は今や農業経営に必須? 令和の時代に農家が儲ける方法

SNSでの宣伝は今や農業経営に必須? 令和の時代に農家が儲ける方法
出典 : ナオ / PIXTA(ピクスタ)

昨今、農業に携わる人が「SNS」を活用して売り上げを伸ばしている事例が数多く見られます。令和の時代に農家が儲けるには、SNSの活用が鍵を握っているといえるでしょう。SNSの概要や効果的な運用のコツ、農家のSNSマーケティング成功事例について解説します。

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現代における「儲かる農業」にはSNSでの宣伝が必須?

「儲かる農業」には、消費者に対して直接情報を届けられるSNSの活用が重要です。ここではSNSの概要や農業経営への影響、活用したい主なSNSの種類などについて解説します。

農家は、SNSを通じて消費者に直接情報を届けられる

sitcokedoi / PIXTA(ピクスタ)

そもそもSNSとは?

SNSとは「ソーシャル・ネットワーキング・サービス」の略語で、登録した利用者同士が交流できるWebサイト上の会員制サービスを指します。個人から企業まで幅広い層の人が利用しており、趣味や嗜好の似ている人同士が気軽につながれるコミュニケーションツールの1つです。

SNSがもたらす農業経営への“好影響”

従来の農業経営には、流通をJAなどの市場に任せることで「生産に専念できる」といったメリットがありました。しかし、さらなる売上増加をめざすのであれば、価格の決定権が農家側にある直接販売にも着手することをおすすめします。

そこで利用したいのがSNSです。SNSを利用すれば、農家から消費者に対して作物の情報を直接届けることができるため、販促活動を行えます。発信する情報次第では、ほかの農家との差別化にもつながるでしょう。

また販促活動としてだけでなく、ほかの農家や企業が発信する農業の最新情報をいち早くキャッチできるため、栽培方法の研究や技術の検討材料としても利用できます。

活用したいSNSの種類と特徴

代表的なSNS 「Facebook」「Instagram」「Twitter」

Aleksei-stock.adobe.com

代表的なSNSには「Facebook」、「Twitter」、「Instagram」などが挙げられます。それぞれのユーザー層が日本国内では異なるため、戦略的な使い分けが必要です。

「Twitter」はユーザー数が最も多いとされ、2017年10月の時点で国内の利用者数が約4,500万人を突破しました。20代の利用者が多いのが特徴とされ、共通の趣味や関心事を持ったオンライン上でのつながりが中心で、高い拡散力を持ちます。「リツイート」と呼ばれる機能をうまく利用すれば、自分とはまったく面識のない人にまで情報が届く点も大きな魅力です。

「Instagram」は2番目にユーザー数が多く、利用者数は約3,300万人とされています。年代を問わず女性の比率が高く、興味や関心が近い人同士がつながりやすい傾向にあります。写真を中心とした投稿が多く、視覚に訴えるコンテンツがメインとなるでしょう。

「Facebook」のユーザー数は約2,600万人で、40~60代の利用者が多いとされているSNSです。実名制が取り入れられているので、実際に面識のあるつながりが中心です。もしも予算を割けるのであれば、訴求したい層に向けた広告を出すこともできます。ノウハウがあれば一定の効果を期待できるでしょう。

効果的にSNSを運用するための「3つのコツ」

SNS運用のコツは「分析・共感・継続」

k_yu / PIXTA(ピクスタ)

効果的にSNSを運用するためのコツは「分析・共感・継続」の3つです。SNS運用に成功している農家はいずれもうまく活用しています。そこで3つのコツについて詳しく見ていきましょう。

成功している人気農家の投稿を「分析」しよう

いずれのSNSを利用する場合も、最初に行うべきは「分析」です。フォロワーの数やファンの多い農家の投稿を細かく分析する必要があります。例えば「自身の農業に取り入れられるエッセンスはないか」、「どのようなアピール方法が効果的なのか」といった点に着目すれば、何かしらの特徴やヒントが見えてくるはずです。

「共感」を意識した投稿をする

集客を意識したSNS運用を行うには、ユーザーからの「共感」を得られる投稿内容が必要です。伝えたい内容を一方的に発信するだけでは、なかなかファンにはなってくれません。

例えば「消費者が知らない農家の日常」や「自分自身の趣味や家族に関する情報」など、ユーザーの興味を引く投稿を心掛けましょう。

また、作物を作る人の顔が見える投稿も、安心感を与えるのでおすすめします。

SNSによる情報発信も実際のコミュニケーションも、気をつけるべきポイントは同じです。相手のことを考え、共感してもらい、長く付き合ってもらえるお客さんをSNSによって獲得しましょう。

「一定期間更新し続ける」ことが何よりも大切

SNSによる集客は、一朝一夕で望んだ結果を得られません。数回の投稿でいきなり反応があるとは考えないほうがよいでしょう。

最低でも1日1回以上の投稿を半年間は継続することが大切です。忙しい農家であれば、ほ場の写真にひとことコメントを添えて、農作業の開始と終了時に投稿することから始めてみてください。

毎日の投稿が負担ならば、ある程度まとめて記事を作成し、予約投稿機能で数日に分けてアップするのも1つの手段です。なにより更新を負担に感じないように工夫するのが継続のポイントといえます。

農家のSNSマーケティング成功事例:若手農家の「楽しい」投稿が話題に(2525ファーム)

淡路島の伝統的な玉ねぎ貯蔵庫「吊り小屋」

Cybister / PIXTA(ピクスタ)

実際に農家がSNS運用によって収益を伸ばした事例として兵庫県淡路島の法人を紹介します。共感を得られる発信や消費者が求める安心感を伝えている好例です。自身がSNSで発信する際の参考にしてみてください。

兵庫県淡路島の「2525ファーム」(有限会社淡路島希望食品)は、若手従業員によるSNSの発信によって玉ねぎの売上を4倍にまで伸ばしています。

運営するInstagramアカウント「t.ikawa.2525」さんのフォロワー数は約9,900人で1万人に迫る勢いです。可愛らしいタッチの絵本や農家の顔が見える投稿を特徴として、現在でもファンが増え続けています。

淡路島希望食品有限会社

ホームページ:http://2525farm.com/
Instagram:https://www.instagram.com/t.ikawa.2525/

2525ファームラジオ

さらに「Facebook」や「YouTube」で行っている「2525ファームラジオ」では、農家の想いや玉ねぎ作りに関する内容を動画で配信しており、「楽しい」投稿が結果につながっている点はぜひ参考とするべきでしょう。

2525ファームラジオの視聴はこちらから
Facebook「2525ファーム」
Youtubeチャンネル「2525ファーム」

出典:
株式会社神戸新聞社「フェイスブックでラジオ番組風に 営農の魅力 若者ら発信 「淡路島希望食品」制作 担い手と後継者不足受け」(神戸新聞地方版 2016年10月15日)
一般社団法人全国農業会議所 新聞業務部「経営にSNS 新たな情報ツール 顧客獲得も」(全国農業新聞 2018年10月12日)
「株式会社マイナビ(マイナビ農業)淡路島から発信!「2525ファームラジオ」が届ける「生産農家の思い」と「農業の面白さ」」(淡路島希望食品有限会社(2525ファーム) タイアップ記事)

SNSを活用したオジリナルの情報発信がカギ

オリジナルデザインの農園SNS

Rawpixel / PIXTA(ピクスタ)

SNSを活用した情報発信は、儲かる農業経営を行ううえで必須ともいえる経営戦略の1つです。今回紹介したSNSがもたらす好影響や運用のコツ、実際のマーケティング成功事例などを参考に、まずはオリジナルの情報を発信してみましょう。

また、効果的にSNSを運用するためには、「3つのコツ」の1つである「継続」が何よりも大切です。負担にならずに楽しみながら発信し続け、自分だけのコアなファンを獲得しましょう。

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光田直史

光田直史

高校時代は化学を専攻し、農業に関する内容についても学んでいたことから、かねてより農業や地球環境に強い関心を持っていた。 卒業後は地元の運送業界や不動産業界に従事し、以後8年をIT企業の製造部門で勤務。事業部長と内部監査室長も兼任した。その経験を活かし、2020年よりライターとして活動開始。 ビジネス、金融、IT、マーケティング、不動産、農業など複数ジャンルでの記事執筆を手がけている。

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