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りんご防除|ベランティーフロアブルは黒星病と褐斑病のどちらも抑えてくれています

りんご防除|ベランティーフロアブルは黒星病と褐斑病のどちらも抑えてくれています

八甲田山の麓で活躍する熟練のりんご農家、大平年成さん。品種の更新や土壌改良、剪定技術の工夫により、高品質なりんごを栽培。また、褐斑病や黒星病などの主要病害に対しては、適切な防除薬剤を活用することで被害を抑え、収量と品質の維持に成功しています。

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大平 年成(おおだいら しげとし)さんプロフィール

八甲田山の山麓に広がるりんご産地でお馴染みの黒石市。大平さんは、この地で半世紀に渡りりんごの栽培に携わる熟練のりんご農家です。現在、ご家族3名で合計3.5haになる6か所の園地を管理し、ふじをはじめ、10種類以上の品種を育てています。

八甲田山の山麓に広がるりんご産地

就農当初の面積は2.3ha。現在はさらに3.5haに拡大し、6か所の園地を管理する。

半世紀にわたるりんご栽培への挑戦

「家が代々続くりんご農家で、私で7代目になります。私は長男でしたから、家業を継ぐのは自然な流れでしたね」と笑顔で語る大平さんですが、就農当初は品種の更新で苦労したそうです。

「りんごは樹を植えてもすぐに穫れるものじゃない。将来性が期待できる品種の見極めには苦労しました。就農した当時の品種はスターキングやゴールデンでしたが、のちにふじや王林に切り替えました。現在栽培している品種は、全部自分で植えたものです」と話します。

また、土づくりのため3年ごとに堆肥や改良材を入れているそうですが、「地力がいい園地は何も入れなくても枝は伸びるし、りんごも良く肥大します。『隔年結果』もなく、毎年果実が良く成ります」と大平さんは言います。

赤くなる前のりんご

品質向上のポイントの1つに大平さんは「剪定」を挙げる。「主幹のほうまで日が当たるような剪定をしないと、色が付かなく、見栄えも悪くなります。とにかく枝を薄くして、日が入るような剪定が大事ですね」

主要病害対策に試したベランティーフロアブル

青森県では2016年から黒星病が猛威を振るい、大平さんの園地も大きな被害に遭いました。

りんごの黒星病

りんごの黒星病
©全国農村教育協会

「病害ではあのときの黒星病が一番大変でした。それまで使用していた農薬が黒星病に効かなくなって、発生がひどかった園地では5~6割ほど収量に影響がでましたね」。指導機関に従い、防除薬剤の見直し、落葉の収集、持ち出しなどの対策に努めましたが、「発生が落ち着くまで3年ほどかかりました」と振り返ります。

また、昨年は褐斑病が多く発生。気づいたときには既に病気が広がり、「薬剤防除の効果も限定的だった」と言います。

りんごの褐斑病

りんごの褐斑病
©全国農村教育協会

病害管理の大切さを身をもって感じている大平さんが、今年新たに試したのがベランティーフロアブルです。

「ベランティーはJAさんからの紹介で、褐斑病と黒星病対策として使いました。開花直前の適期に散布したので、今のことろ(取材時は7月下旬)黒星病も褐斑病も発生は見られません。病気をしっかり防いでくれていると思います」と、その効果に満足のご様子です。

近年は温暖化の影響もあり、園地でもさまざまな影響が出ていると、大平さんは指摘します。

「1つは農薬の散布回数です。以前は年間8~10回でしたが、今では13~14回ほどに増えています。回数を2、3回減らせれば、コスト削減にも繋がりますが、夏場の高温でダニや害虫が増えているのが課題ですね」。

「もう1つは高温障害ですね。つがるのような品種は摘葉して果実を色付けしますが、最近は暑さで日焼けを起こしてしまうし、熟度も早まって軟弱になりやすい。これまでの管理方法を見直す必要があります」と語ります。

美味しさにこだわるりんご作り

現在、大平さんが特に力を入れているのは「贈答用りんご」です。「高速道路のパーキング下にある園地に看板を立てて、贈答用りんごをPRしています。看板を見た方が立ち寄って、よく注文してくれるんですよ」と笑顔で語る大平さん。

「見た目も大事ですが、やはり味が一番大切。毎年購入してくださるお客様に喜んでもらえるよう、おいしいりんごを作り続けたいですね」と、りんごそしてお客様への想いが溢れていました。

▼黒星病や褐斑病の防除事例については、以下の記事もご覧ください

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