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農家がアルバイト募集をする時のポイントは? 求人募集のコツを紹介
出典 : Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)
  • 農業経営

農家がアルバイト募集をする時のポイントは? 求人募集のコツを紹介

季節ごとに異なる作業が多い農家では、継続的に正社員を雇用することが難しいため、アルバイト募集による人材確保が不可欠です。しかし、農家の求人にはいくつかの課題があります。この記事では農家のアルバイト募集を成功させるポイントを紹介します。

農家は繁忙期と閑散期が分かれる傾向にあります。事業規模の拡大や社員の退職などで人手不足に陥っても、すぐに正社員を雇えないケースがあります。その場合は、アルバイトを募集することになるでしょう。

そこで、農家が効果的にアルバイトを募集する方法を注意点とともに解説します。

農業アルバイトの種類

収穫作業中のアルバイト

Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)

現在ではインターネットでの求人の仲介サイトが充実していて、農業専門の求人サイトも存在します。こうしたサイトを活用すると、農家を勤務先として探している人にアプローチできます。

一方でハローワークに求人登録をすると、地元で働きたい人材が応募してきます。こうした求人媒体の特徴を踏まえつつ、まずは求めているアルバイトの種類を確認してください。

短期のアルバイト

農業は季節によって作業内容が異なり、1年間を通して仕事があるとは限りません。そこで、人手不足になる繁忙期に限定して、短期アルバイトを募集するという方法があります。
短期アルバイトの目安は1~3ヵ月です。農業の知識がなくても影響が少ない作業をメインに担当してもらうとよいでしょう。

収穫や出荷のための梱包作業など、最初に注意点ややり方を教えるだけで行える作業であることを告知すれば、比較的人が集まりやすくなります。

短期アルバイトは、農家としては必要な時期にだけ人材を確保できるというメリットがあります。しかし、短期集中という仕事の特性から時給の相場はやや高めです。給与を低めに設定すると、人が集まらないこともあるので注意が必要です。

短期アルバイトでも、住み込みで従事してもらうための寮などの宿泊環境を整えると、さらに人が集まりやすくなります。

レタスの収穫 アルバイト

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中期のアルバイト

3~6ヵ月を目安とする中期のアルバイトは、ハウス栽培のように収穫期間が長めの作物や、播種から収穫まで一連の作業を任せる場合に役立つ形態です。

短期アルバイトとは違って農業に関する知識と技術を持っている人材や、就農意欲の高い人が応募してくる可能性が高くなります。

中期アルバイトは作業内容によって必要なスキルや条件が変わります。しかし、どのような場合でも、居住費などの援助を必要としない、柔軟に出勤できるなどの点から、近隣地域の人材を募集したほうが有利に働くでしょう。

熟練した技術を必要とする作業を任せるのであれば、体力よりも農業の知識を優先してノウハウを持つ高齢者に絞って募集する方法もあります。

さくらんぼ(桜桃)の選別作業には熟練者が必要

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長期のアルバイト

長期のアルバイトであれば、短期のアルバイトとは違って野菜類の栽培から果樹の収穫など季節をまたいで仕事を担当してもらえます。

近隣地域に求人募集をかける方法が一般的ですが、住む場所を用意できるのであれば遠方の人の雇用も視野に入れられます。労働環境やシフト、勤務時間など雇用条件に柔軟性を持たせて、幅広い層にアピールするとよいでしょう。

長期のアルバイトに応募する人材は、農業に対して積極的に取り組む意欲が高い傾向にあり、短期で退職してしまうリスクが低いといえます。後継者探しや独立サポートを前提にして長期的に良好な関係を築くことも重要です。

農業の雇用は課題が多い

農家の高齢化

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ほかの分野の仕事と比較して、農業の雇用には多くの課題があります。ここでは農業アルバイトの求人の実情を確認してみましょう。

農業アルバイトの求人は増加傾向

日本の農業従事者数が年々減少傾向にある中で、過去10年間の新規就農者数は横ばいの状況です。ただし、内訳にはやや変化があり、新規参入者と新規雇用就農者の割合が増加しています。

これは法人化した農家や共同経営の農家が増加し、正規の従業員として働く人が多くなったことを意味しています。法人や共同経営が増えた結果、農業アルバイトの求人は増加傾向にあります。

一方で、農業アルバイトは地域の人が従事することが多い分野です。そのため、地域の高齢化に伴って離職する人が増えており、アルバイトの総数は減少傾向にあります。

給付金制度が充実しているので参入のハードルは高くはありませんが、数字を見る限りは依然として厳しい状況にあるといえます。

出典:農林水産省「農業労働力に関する統計」

応募者からみると求人条件は厳しい

農業アルバイトの求人条件は、ほかのアルバイトよりも厳しくなりがちです。一般的なアルバイトであれば、時間が固定で設定されているなど、アルバイトに配慮して労働条件が決定されます。給与もある程度保証されているでしょう。

しかし、農業アルバイトは給与の条件が低かったり、作物の状態によって作業が前後するため休日が保証されていなかったりなど、労働条件が厳しい傾向にあります。

アルバイトの求人条件としては、決してよいとはいえず、求職者が労働条件で比較した際に選択肢から外されてしまう可能性が高いといえます。

農家がアルバイト募集で成功するポイント

農家のアルバイト

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求人条件が厳しい状況で、どのようにアピールしていくかが求人募集の成否を分けます。
最後に、アルバイトの募集を成功させるポイントについて紹介します。

必ず入れておきたい求人条件

求人条件は、できる限り細かい内容まで提示したほうがよいでしょう。一般的に求職者は条件面での情報をもとにして、アルバイト先の候補を絞ります。その中で必ず入れておくべき条件は下記のとおりです。

・最寄り駅や交通手段
・住み込みの場合の宿泊条件
・休日の規定
・保険制度の有無

もちろん、これ以外にも給与や勤務時間などの基本条件は必須です。長期的なアルバイトの場合は、将来的な給与モデルなど、モチベーションアップにつながる条件を提示できると応募数が増えるでしょう。

経営ビジョンを明記すると魅力が伝わりやすい

求職者に「ここで働きたい」と思ってもらえる求人には応募数が増加します。そのため、経営者の就農の経緯や経営目標、働き手に求めていること、仕事のやりがいにつながる情報も積極的に明記するとよいでしょう。

また、職場の雰囲気がわかるような情報があると求職者の安心につなげられると同時に、前向きに検討する材料になります。応募数のアップにつながる可能性もあるので、丁寧な情報提供を心がけましょう。

求人には農場の雰囲気が伝わる情報を

Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)

高齢化は農家だけに起きているわけではありません。地域全体の高齢化によって、農家が地域内からアルバイトを雇用することが、これまでより難しくなってきています。

そうした状況で、農家が効果的に求人募集をするためには、求人に関する詳細な条件を明記することと、求職者にとって魅力的な情報を記載することを忘れないようにしましょう。

大澤秀城

大澤秀城

福島県で農産物直売所を立ち上げ、店長として徹底的に品質にこだわった店づくりを行い、多くの優れた農家との交流を通じて、農業の奥深さを学ぶ。 人気店へと成長を遂げ始めたさなかに東日本大震災によって被災。泣く泣く直売所をあきらめ、故郷の茨城県で白菜農家に弟子入りし、畑仕事の厳しさを身をもって体験する。 現在は農業に関する知識と体験を活かしながら、ライターと塾講師という2足のわらじで日々歩みを進めている。

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