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水稲栽培の最終段階である籾摺りは、米の品質を左右する重要な作業です。籾の殻を取り除いて玄米にするこの工程は、乾燥後の管理や適切な機械の使用が求められます。本記事では、籾摺りの流れと注意点、さらに籾摺り機の種類や選定基準について解説します。
籾摺りの基本と重要性
乾燥した籾の適切な水分量は15%です。これを超えると、籾摺り時にくず米が発生し、玄米の表面に傷がつく「肌ずれ」が起こりやすくなります。また、異物混入が機械の故障につながるため、事前の点検が欠かせません。乾燥後は2日程度置いて籾の熱を取ることも、品質を保つためのポイントです。
籾摺り機の利用方法と種類
籾摺りは多くの場合、カントリーエレベーターやライスセンターに委託されますが、近年では農家自らが籾摺り機を導入するケースが増えています。機械には主に次の2つの種類があります。
1.ゴムロール式
回転する2本のロールで籾を圧力と摩擦で脱ぷする方式で、多くの農家が使用しています。メンテナンスが容易な反面、肌ずれが発生しやすいため、ロール間の隙間調整が重要です。
2.衝撃式
高速回転するファンで籾を飛ばし、ゴムの外周に衝突させるタイプです。高い水分含有量の籾にも対応し、玄米の光沢を損なわない点が特長です。ただし、ゴム部分の摩耗が早いため、定期的な交換が必要です。
適切な籾摺り機の選び方
籾摺り機を選ぶ際は、以下の3つのポイントに注目しましょう。
肌ずれ防止機能
玄米に傷をつけず、高品質を保てる調整機能があるか。
異物除去機能
混入物を自動で排除し、機械の故障や品質低下を防ぐこと。
残留米の少なさ
品種変更時の手間を減らすため、残留米が少ない設計が望ましい。
自主的に籾摺りを行うことで、農家は米の仕上がりにこだわり、他と差別化を図ることができます。また、収穫時期を柔軟に調整でき、独自のブランド化や直販による収益向上が期待できます。しかし、機械の選定と運用に責任を負うことになるため、適切なメンテナンスや品質管理が求められます。
詳細を読む▶︎籾摺り機の種類と特徴、適切な選び方について解説
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