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【図解】ブドウの剪定方法は? 実施時期と、品種別の作業手順

【図解】ブドウの剪定方法は? 実施時期と、品種別の作業手順
出典 : MomijiMac / PIXTA(ピクスタ)

ブドウの剪定方法には「短梢剪定」と「長梢剪定」があり、それぞれメリット・デメリットがあります。剪定は適期を見極めて行うことが不可欠です。本記事では、ブドウの剪定方法と実施時期、作業手順をはじめ、作業の省力化を実現する栽培技術を解説します。

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高品質なブドウ栽培で重要な「剪定」作業

収穫期のブドウ園地

zun / PIXTA(ピクスタ)

ブドウの栽培には多くの工程があり、その中でも品質のよいブドウを収穫するために欠かすことのできない重要な作業が「剪定」です。

剪定とは、樹木全体のバランスを考えて枝を切ることです。のちの母枝となる種枝を整理しながら、樹形を整える作業も含み、熟練の技が必要とされます。

適切な剪定作業を行うことで、日当たりや風通しをよくし、実のなりすぎも防ぐことができるため、高品質のブドウを効率よく栽培することが可能です。

ブドウ剪定の最適な時期は「冬」

剪定・藁囲い作業中のブドウの園地(シャインマスカット)

POPO / PIXTA(ピクスタ)

ブドウの剪定に最適な時期は、その年のブドウの収穫が終了した落葉後の冬(11月〜2月)です。ブドウはこの時期に休眠期に入り樹液の流れがほぼ停止するため、樹木の負担を最小限に抑えられます。

剪定は、落葉後にある程度の期間を置いてから行うのがよいとされています。落葉後すぐに剪定すると、貯蔵養分として貯えられるはずの養分を剪定した枝と一緒に廃棄してしまう可能性があり、次の年の生育に悪影響をおよぼしてしまいます。

暖冬の場合は、2月下旬には樹液が動き出すため、遅くても2月中旬までに剪定を終わらせるのが理想です。樹液が動き出しから剪定してしまうと、枝から樹液が流出してしまい、蓄えた養分を無駄にしてしまいます。

春・夏の間引き剪定は慎重に

春・夏(5月〜7月)の間引き剪定は、伸び過ぎて混み合った枝を整理することで病害虫の予防になるメリットがあります。その一方、過度な剪定は樹勢を弱める原因となります。

ブドウの主要な剪定時期は休眠期の冬です。冬の剪定と樹の管理を適切に行えば、夏の剪定が不要になる場合があります。

そのため、ブドウの剪定はなるべく冬に完了できるように行います。春・夏の徒長枝や不要な葉や芽の剪除を行う際は、慎重かつ必要最小限にとどめましょう。

ブドウの剪定作業における基本の考え方

剪定前のブドウ樹

剪定前のブドウ樹
psisa / PIXTA(ピクスタ)

ブドウの剪定作業を行うときのポイントは、まずじっくりと樹や枝の状態を観察することです。

枝の伸長状態や日当たり具合を確認し、どの枝を残すべきなのかを判断します。来年やその先までの伸長状態を見越して、将来的なイメージをしっかりと描きましょう。

剪定方法によっても異なりますが、基本的には主枝を長く伸ばし、横枝をゆったりと広げて、主枝を棚の四方に伸ばすようにします。重なった枝は間引き、側枝は生育のよい新芽のところで切り返し、大きくならないようにします。

ハサミを入れるときには、枝の先端をよく見て、枝の太さや色ツヤ、生えている向きや角度、芽の形や数をしっかり見極めることも重要です。

切り残しや巻きひげは、病原菌の越冬場所になってしまうので、剪定のときに確実に取り除きます。

ブドウの樹は維管束が太く、切り口の乾きが早いため、そのままだとその部分から枯れてしまうこともあります。剪定したらすぐにボンドなどの癒合剤を塗っておきましょう。

剪定量は全体の30~35%程度にとどめます。50%以上の剪定量は強すぎて、樹形を乱してしまいます。

すべての作業において、豊富な経験とそれに基づいた勘がかなり必要になります。都道府県の営農部署などが監修した指導書や栽培マニュアルを入手したり、JAなどで行われる剪定講習会に積極的に参加したりして、スキルアップをめざすことをおすすめします。

栽培年数・品種に応じたブドウの剪定方法

剪定後のブドウの枝

sakuraki/ PIXTA(ピクスタ)

ブドウの剪定目的は、地植えからの年数に応じて異なります。

地植えから1〜2年目は、主に樹形を形成するために剪定を行います。3年目以降の剪定では、結果母枝の数を調整し収量確保をめざします。

1年目のブドウ剪定

地植え1年目のブドウ剪定では、まず主枝となる太くて樹勢のよい枝を1本選びます。主枝の生育を促すために、地面からおよそ60cmの高さで切り返します。

養分の分散を避けるために、主枝以外の枝は基部から剪除しましょう。

なお、地植え1年目のブドウは、以下の表のように主枝の生育状況によって剪定方法を調整する必要があります。

生育状況剪定方法
第1主枝・第2主枝ともに生育良好で棚上まで到達第1主枝と第2主枝ともに、全伸長量の2/3程度を残すように剪定する。
棚上まで伸びた主枝の芽には、芽キズをつけて生育を促す。
第1主枝が棚上に到達するも生育が不十分翌年に発生する第2主枝が強勢にならないよう、棚下80cm〜1mほどの位置で剪定する。
第1主枝の生育が棚下で止まっている前伸長量の2分の3程度を残すように剪定し、その後の生育を促す。
生育良好な枝の剪定

出典:都留市所収「令和4年(2022年)3月 都留市果樹栽培研究会都留市版ブドウ栽培マニュアル」よりminorasu編集部作成

生育が中程度の枝の剪定

出典:都留市所収「令和4年(2022年)3月 都留市果樹栽培研究会都留市版ブドウ栽培マニュアル」よりminorasu編集部作成

生育が棚下で止まっている枝の剪定

出典:都留市所収「令和4年(2022年)3月 都留市果樹栽培研究会都留市版ブドウ栽培マニュアル」よりminorasu編集部作成

2年目以降のブドウ剪定

地植え2年目以降のブドウ剪定では、まず主枝延長枝の長さを調整します。

長すぎると良好な芽が作られない可能性があるので、品種や仕立て方に応じて主枝延長枝を剪定します。例えば、シャインマスカットの場合は3mが目安です。

1年目に伸長した主枝から発生した結果母枝は、基本的に1芽剪定です。基底芽を除いた2芽目を剪定していきます。

また、2年目の剪定では、同時に枝の仕立ても行っていきます。

仕立て方は「棚仕立て(一文字型)」と「垣根仕立て」の2種類が主流です。近年は作業の効率化や省力化ができる「根圏制御栽培」や「ジョイント栽培」などの栽培樹形の実用化も進められています。

仕立て・栽培方法概要
棚仕立てブドウ樹の枝を棚に誘引する最も一般的な仕立て方。
枝の伸ばし方によって、一文字型・H型・WH型がある。
垣根仕立てブドウ樹の枝を垂直に誘引する仕立て方。
棚仕立てよりも作業を省力化できるが、「花振るい(結実不良)」を起こしやすいデメリットがある。
根圏制御栽培根の生育を抑える遮根シートなどを用いて、地植えではなく盛土に苗木を定植して育てる栽培技術。
水分と肥料の管理がしやすく、樹の生長に適した配給が可能。
ジョイント栽培隣接する主枝を接ぎ木でつなぎ合わせ、水平方向に伸ばして一本の長い主枝を形成する栽培技術。
主枝を直線状に配置することで、受粉や摘果、収穫などの作業動線を単純化することが可能。

3年目以降のブドウ剪定

地植え3年目以降では、樹勢を見ながら結実を促すために剪定を行います。

弱っている枝や枯れている枝の剪除が基本となりますが、適切な剪定方法はブドウの品種や栽培樹形によって異なります。

以下では、剪定方法の主流である「短梢剪定」と「長梢剪定」について解説します。ブドウの品種ごとに適した剪定方法は、以下のとおりです。

剪定方法ブドウの主な品種
短梢剪定・シャインマスカット
・オリエンタルスター
・ナガノパープル
長梢剪定・巨峰
・ブラックビート
・コトピー

■短梢剪定

短梢剪定は、結果母枝の基底芽を除いた1〜2芽目のみを残し、ほかの芽をすべて剪除する剪定方法です。

枝の判別が不要で、芽かきや誘引などの管理作業を均一化できるため、ブドウ栽培初心者でも行いやすいのがメリットです。

ただし、短梢剪定に適した品種は限られており、うまく結実しなかったり花や実の形が悪くなったりする可能性があります。

また、基本的に強剪定することから翌年の樹勢が強くなりやすく、土壌が肥沃で新芽が生育しやすい場所には不向きで、新芽の生育を調整するための摘心や生育抑制剤の散布も必要になります。

短梢剪定

出典:参考:令和3年3月新潟県農林水産部経営普及課「大粒系種なしぶどう栽培チャレンジの手引き」

■長梢剪定

長梢剪定は枝の生育状況を確認しながら、5〜10芽を目安に残す剪定方法です。

樹勢や枝の状態、枝の太さなどによって残す芽の数を調節しながら剪定するため、多くの品種に適用でき綺麗に結実させやすいのがメリットです。

ただし、花や実がつきやすい枝を判別する必要があるため、ある程度の経験が必要になります。

ブドウの剪定作業を省力化する道具の例

果樹用の剪定バサミ

fotogigi85/ PIXTA(ピクスタ)

ブドウの剪定作業では、両手を高く上げ続けたり、長時間中腰で行ったりするため、体に大きな負担がかかります。

少しでも省力化・軽労カを実現するには、便利な剪定バサミや作業補助器具を採用することも有効です。

剪定バサミにもさまざまな種類があり、中には通常の半分の力で枝を切ることが可能なものなどがあります。刃をスライドしながら切るしくみで、力を逃がさずスムーズに切断できます。

座面に補助棒がついた作業用補助イスは、身長や作業に合わせて座面の高さを変えられ、中腰作業の身体負担を軽減します。

アルミ製の作業用踏み台や装着したまま移動できる作業用ゲタは、高所での作業で無理に背伸びする必要がなく、軽労化が期待できます。

ブドウの剪定は冬季に行うのが基本です。適切な剪定方法は、樹齢や生育状況によっても判断が異なります。各仕立て方の特徴や剪定方法のメリット・デメリットを理解したうえで、最適な栽培環境の実現をめざしましょう。

▼ブドウ栽培の基礎知識についてはこちらの記事もご覧ください。

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相馬はじめ

相馬はじめ

農業×SEOに特化した専業Webライター。農業法人に正社員として8年間勤めた経歴を持つ。これまでに携わった作物は「キャベツ・白菜・レタス・長ネギ・馬鈴薯・米・麦・そば」。得意な執筆ジャンルは農業・音楽・転職など多岐にわたる。強みはコミュニケーション力の高さと、誰とでも打ち解けられること。minorasuでの執筆以外では、農業初心者に向けたブログ『農業はじめるなら見るブログ』を運営中。https://hajimete-hirogaru.com/

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