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菜の花(食用ナバナ)の育て方・栽培方法は?収穫までの手順を解説

菜の花(食用ナバナ)の育て方・栽培方法は?収穫までの手順を解説
出典 : momo / PIXTA(ピクスタ)

本記事では、菜の花(食用ナバナ)を安定して収穫するための栽培方法を、時期ごとの管理ポイントや適切な間引き作業とあわせて解説します。品質と収量を高めるための品種選定や栽培管理の考え方を網羅し、営農現場で実践できる技術を身に付けましょう。

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菜の花(食用ナバナ)の一般的な栽培暦は?

菜の花(食用ナバナ)

kikisorasido / PIXTA(ピクスタ)

菜の花(食用ナバナ)を暖地で露地栽培する場合、播種時期は早生が8月中旬~9月上旬、中生が8月下旬~9月下旬、晩生が9月中旬~10月中旬が目安です。また収穫は早生が11月上旬~12月下旬、中生が11月下旬~3月上旬、晩生が1月上旬~4月上旬が目安です。

雑草対策や追肥、害虫対策は作型を問わず10~11月頃に行います。早生の場合、生育期が害虫の発生時期と重なるため、初期防除の徹底が必要です。また、10月上旬頃には特に害虫が発生しやすいため注意しましょう。

菜の花(食用ナバナ)の栽培方法〜土作りから収穫まで〜

開花前の菜の花(食用ナバナ)ほ場

huyusoubi / PIXTA(ピクスタ)

次に、菜の花(食用ナバナ)の栽培方法について、土作りから収穫までの流れを紹介します。

1. 土作り

土作りには堆肥と苦土石灰、基肥を準備します。完熟した堆肥を播種の2週間以上前に施用して耕うんし、基肥は播種の1週間前を目安に施用してください。有機肥料は肥効が緩やかであるため、化学肥料の窒素分を10a当たり10kg施用して初期生育を確保するのがよいでしょう。

また、菜の花(食用ナバナ)の収穫後に水稲を作付けする場合、窒素の残効による倒伏リスクがあるため、窒素の施用量に十分注意します。できるだけ倒伏に強い品種を選んでください。

堆肥量の目安は、それぞれ10a当たり牛糞堆肥(窒素1~1.5%)を2t、豚糞堆肥(窒素1~2%)を1t、鶏糞堆肥(窒素2~3%)を0.7tです。

基肥は牛糞堆肥の2tに対して苦土石灰を100kg、食用菜花化成(窒素16kg、リン酸20kg、カリウム14kg)を10a当たり100kgとしてください。

2. 播種・間引き・中耕

播種量の目安は、品種を問わず10a当たり1dLとし、栽植密度は2条播きの場合に株間30cm、条幅50cm、通路幅50cm、ベッド幅100cmを基本とします。除草剤は播種前に散布しておきます。

直播の場合、1ヵ所に4~5粒程度を点播きして覆土鎮圧します。

間引きと中耕の1回目は播種後2週間頃、本葉2~3枚時に3本立ちとして株元に土寄せします。2回目は播種後4週間頃、本葉5~6枚時に1本立ちとして中耕し、土寄せを行ってください。

間引き時のベッド部に2条に播種した条間へ土寄せして中耕除草します。雑草の発生に応じて除草剤の畦間散布を行います。

3. 追肥

冬の菜の花(食用ナバナ)ほ場

めいおじさん / PIXTA(ピクスタ)

菜の花(食用ナバナ)は、肥切れさせないことで花蕾を多く発生させられることから、収量を上げるために施肥量や施用時期には注意が必要です。

1回目は播種後4週間頃、2回目の中耕と土寄せのあとに燐硝安加里1号を10a当たり10~20kg(10a当たり窒素1.5~3kg)施肥します。鶏糞堆肥の場合は10a当たり30kg(10a当たり窒素0.75kg)です。

2回目は、霜の降り始める11月下旬までに燐硝安加里1号を10a当たり20~30kg(10a当たり窒素3~4.5kg)施肥します。鶏糞堆肥の場合は10a当たり30kg(窒素10a当たり0.75kg)です。

追肥1回目の量が多すぎると花腐細菌病が発生しやすくなるため、草勢を確認しながら調整してください。

4. 収穫

収穫期の菜の花(食用ナバナ)

小野真志 / PIXTA(ピクスタ)

収穫はつぼみが締まった状態で、作業は枝が傷まないようはさみやナイフなどを使用して行います。

15~20cm程度が標準的な長さですが、出荷の形態(束、バラなど)によって適した長さが変わるため、事前に出荷規格を確認してください。

また、開花間近のものを出荷しないように注意しましょう。菜の花(食用ナバナ)は暖かい場所に保管すると開花してしまい、クレームの原因となるからです。収穫後は直射日光を避け、日陰に保管します。

mits / PIXTA(ピクスタ)

収穫直後の菜の花(食用ナバナ)

菜の花(食用ナバナ)の主な病害虫と防除対策

菜の花(食用ナバナ)は、花茎部分のみを収穫することから一部の葉の食害や病斑病害を過度に気にする必要はありませんが、発生する病害虫は多く、収量や品質を保つためには初期防除が非常に重要です。

※ここで紹介する農薬は、2025年06月16日現在、菜の花の病害に登録のあるものです。実際の使用に当たっては、使用時点での作物に対する農薬登録情報を確認し、ラベルをよく読み、使用方法や使用量を守ってください。

根こぶ病

根こぶ病に罹患すると、水の吸収が阻害され生育不良となって減収します。根こぶ病は、地温が18~25℃で発生しやすくなるので注意しましょう。

防除対策としては、土壌をアルカリ性寄りにしたり暗渠や高畝で水はけをよくするなどの耕種的防除と、農薬による防除とが挙げられます。土壌pHの矯正目安は最低でも6.0以上、可能であれば7.2以上です。10a当たり100kg程度の苦土石灰を施用するなどして調整します。

農薬を使う場合は、播種や定植前に「ネビジン粉剤」や「フロンサイド粉剤」を土壌に全面混和または作条混和して処理します。

加えて、苗床や定植時の株元灌注によって効果を発揮する「ランマンフロアブル」を組み合わせることで、初期感染のリスクを低減しやすくなります。作用性の異なる農薬を輪番で使用することで、薬剤耐性のリスクを抑えつつ、より安定した根こぶ病防除が可能です。

罹病株は、病原菌を分散させないよう注意してほ場の外で処分してください。また、根こぶ病の発生ほ場で使用した耕運機はしっかり洗浄し、病原菌をほかのほ場に持ち込まないようにします。

可能ならば、根こぶ病の発生したほ場での連作は避けるとよいでしょう。

白さび病

ナバナ 白さび病 白色病斑

ナバナ 白さび病 白色病斑
写真提供:HP埼玉の農作物病害虫写真集

白さび病の罹病株は、葉や茎に乳白色の病斑が発生し、その部分が肥大して湾曲します。
暖地では11月上旬~3月下旬に発生し、0~25℃の間で発生しやすいため注意しましょう。

耕種的防除としては、アブラナ科野菜類の連作を避ける、ほ場の排水性を確保し密植を避ける、マルチシートを活用する、頭上灌水を行わないなどが挙げられます。

農薬による防除では、「ストロビーフロアブル」や「ダコニール1000」を収穫前日数の基準を守って散布します。作用性の異なる「ランマンフロアブル」をローテーションに組み込めば、薬剤耐性を抑えつつ白さび病の発生を安定的に防除することが可能です。

コナガ

コナガ中齢幼虫(体長6mm)

コナガ中齢幼虫(体長6mm)
写真提供:HP埼玉の農作物病害虫写真

コナガは体長約6mmで、大きな翅を持った褐色の蛾です。緑色の幼虫が葉裏から葉表の表皮を残して食害し、葉が透けて見えるため収量や品質の低下に繋がります。被害は春や秋に多く発生します。

耕種的防除としては、ほ場周囲の除草を徹底する、防虫ネットをかけるなど対策が挙げられます。

コナガが発生した場合は、速効性のある「アディオン乳剤」やジアミド系で抵抗性個体にも効果が高い「プレバソンフロアブル5」を散布します。
さらに、生物農薬の「ゼンターリ顆粒水和剤」や「デルフィン顆粒水和剤」を発生初期から併用することで、薬剤抵抗性のリスクを抑えつつ防除効果を長期間維持できます。

ハスモンヨトウ

ハスモンヨトウ孵化直後幼虫(体長1.3mm)

ハスモンヨトウ孵化直後幼虫(体長1.3mm)
写真提供:HP埼玉の農作物病害虫写真

ハスモンヨトウを含むヨトウムシ類は、4~6月頃と9~10月頃に多発する害虫で、冬はさなぎの状態で越冬しています。

羽化直後は葉の裏で群生し、夜間に活動して葉を表皮だけ残して食害するため葉が透けて見え、収量や品質の低下に繋がります。
耕種的防除としては、防虫ネットをかけ飛来を防ぐのが基本です。

発生初期は「コテツフロアブル」や「アファーム乳剤」を適期散布します。また、「プレオフロアブル」を輪番に組み込むことで、薬剤抵抗性を抑えつつハスモンヨトウの効果的な防除が期待できます。

そのほかの害虫

菜の花(食用ナバナ)に被害をもたらす害虫としては、これらのほかにもキスジノミハムシやネキリムシ類、アブラムシ類などがあり、播種前または播種時に農薬による防除を行います。

それぞれ適用のある農薬は異なります。代表的な農薬を以下に挙げますので参考にしてください。

アブラムシ類・・・「スタークル粒剤」
キスジノミハムシ・・・「フォース粒剤」
ネキリムシ類・・・「ダイアジノン粒剤5 」

作期をずらして安定生産! 大規模化を後押しする品種選定のポイント

束出荷の菜の花(食用ナバナ)

jEss / PIXTA(ピクスタ)

バラ出荷の菜の花(食用ナバナ)

o35ke75 - stock.adobe.com

菜の花(食用ナバナ)の出荷方法には、高品質な花蕾を束ねる束出荷、加工用や業務用としてバラや小袋出荷の2種類があります。

加工用や業務用の場合は、大量かつ安定的に出荷することを求められるため、早晩生の品種を組み合わせて収穫期を少しずつずらして作付けます。

大産地の千葉県の農林総合研究センターが2013年から2015年に行った試験研究では、9月初旬から10月初旬まで、ほぼ10日置きに早晩生を組み合わせた複数の品種を播種していくことで、11月から3月まで安定的に出荷できると報告しています。

出典:千葉県農林総合研究センター「作付面積の拡大が図れる食用ナバナの安定生産技術」

千葉県の菜の花(食用ナバナほ場)

line / PIXTA(ピクスタ)

菜の花(食用ナバナ)は、暖地の水田裏作に適した作物で、作期をずらしてさまざまな品種を栽培することで、加工用・業務用に大規模生産を行うことが可能です。

水田裏作の新たな導入作物として検討してみてはいかがでしょうか。

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百田胡桃

百田胡桃

県立農業高校を卒業し、国立大学農学部で畜産系の学科に進学。研究していた内容は食品加工だが、在学中に農業全般に関する知識を学び、実際に作物を育て収穫した経験もある。その後食品系の会社に就職したが夫の転勤に伴いライターに転身。現在は農業に限らず、幅広いジャンルで執筆活動を行っている。

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