新規会員登録
BASF We create chemistry

枝豆収穫機とは? メリットや代表的な製品を紹介

枝豆収穫機とは? メリットや代表的な製品を紹介
出典 : sammy_55 / PIXTA(ピクスタ)

枝豆は水稲の輪作に適した品目として注目が集まる一方、引き抜き・脱莢・選別といった手間が必要な収穫・出荷調整の作業は、農家の負担となっています。作業効率向上には機械化が有効で、状況に応じた機械を選ぶことが大切です。この記事では枝豆の収穫におすすめの農業機械を紹介していきます。

  • 公開日:

記事をお気に入り登録する

水稲の輪作作物としても人気がある枝豆栽培

magumi / PIXTA(ピクスタ)

枝豆は日本のほぼ全域で栽培できるうえ、「病害虫の発生が少なく防除の負担があまりかからない」「年間を通して安定した需要がある」ことから水稲の輪作作物として人気が高まっています。

ただし、収穫時には引き抜き・脱莢・選別などの作業が必要で、大規模化をめざすには作業効率の向上が必須です。

収穫作業の効率向上には機械化が有効ですが、さまざまなタイプがあるので「自分に合った機械がどれかわからない」という方もいるのではないでしょうか。そこで本記事では、枝豆の収穫用農機として人気の高い7つの製品を紹介します。

枝豆収穫機の代表的な製品

枝豆収穫用の作業機械を選ぶポイントは「自身が所有するほ場や作付け状況にあったもの」です。枝豆の収穫作業には主に引き抜き・脱莢・選別の3つがあります。一口に収穫機といってもたくさんの種類があり、それそれに対応できる作業が異なる点には気を付けましょう。

また、機械によって対応条数や歩行型・乗用型といった違いもあるので、事前に作業しやすいタイプを把握したうえで選定しましょう。

乗用型の枝豆収穫機

sammy_55 / PIXTA(ピクスタ)

まめ一番 KME-1N(株式会社クボタ)

収穫期を逃さずに素早く作業を終わらせたい人に向いている収穫機です。クローラーと前輪のバランス性に優れているため、降雨後のぬかるんだほ場でも問題なく作業できます。

そのため、長雨によって収穫適期を逃し、品質低下を招くリスクを減らせる点が魅力です。対応している作業は引き抜き(1条)と搬送のみであるため、比較的小規模な作付けを行っている方に向いています。

メーカー希望小売価格は1,855,700円(税込)です。

製品ページ:株式会社クボタ「クボタえだまめ収穫機」

えだまめ収穫機HE10A(ヤンマーホールディングス株式会社)

ヤンマーホールディングス株式会社 Youtube公式チャンネル「ヤンマー枝豆収穫機 HE10A」

引き抜き・土落とし・搬送・集束といった4つの作業を1台でこなせる万能性が魅力の作業機械です。機械を組み換えずに1条と2条両方の収穫に対応している点も便利で、ほ場によって栽培方式を変えている場合でも手軽に使用できます。

また、独自の技術によって株を根から引き抜いて収穫できるため、ほ場に残さが残りにくく、連作障害の発生を抑えられる点もメリットです。

メーカー希望小売価格が1,139,600円(税込)と比較的安価である点も魅力でしょう。

製品ページ:ヤンマーホールディングス株式会社「えだまめ収穫機HE10A」

えだまめ収穫機VHE10-G(井関農機株式会社)

井関農機株式会社 Youtube公式チャンネル「【野菜作機械】 えだまめ収穫機 VHE10」

ヤンマーのHE10Aと同じく、収穫に欠かせない4つの作業(引き抜き・土落とし・搬送・集束)を1台で行えるのが、イセキのVHE10-Gです。ヤンマーとイセキは共同開発と相互OEM供給を行っており、スペックはヤンマーのHE10Aと同様です。

価格も1,118,880円(税込)と、ヤンマーのHE10Aと価格差はほとんどありません。故障などのトラブルがあった際の相談場所が近隣にあるかなどで、どちらを使用するか決めるのもよいでしょう。

製品ページ:井関農機株式会社「えだまめ収穫機VHE10-G」

えだまめハーベスター GH-4型(株式会社ミツワ)

株式会社ミツワ Youtube公式チャンネル「えだまめハーベスター(GH 4)」

1条までの引き抜きと脱莢作業をまとめて行えることが特徴の収穫機です。

厳密には株を引き抜くわけではなく、走行しながら枝豆のサヤだけを収穫していくので、現場における重労働が減り、選別までの作業時間軽減に貢献します。走行時の安定性も抜群なので手放し運転が可能なほか、多少の降雨や朝霧のときでも問題なく作業可能です。

ミツワの公式サイトに価格の記載はないため、興味がある方はメーカーに資料請求をしたり、お近くの農機取扱店などに問い合わせてみてください。

製品ページ:株式会社ミツワ「えだまめハーベスター GH-4型」

えだまめ収穫機 GTH-1(株式会社ミツワ)

株式会社ミツワ Youtube公式チャンネル「トラクターアタッチメント式えだまめ収穫機(GTH 1)」

大きな面積の作付けを行っている方に向いている収穫機で、標準的なほ場であれば1時間当たり5aの作業能率を誇ります。

2条までの収穫・脱莢・選別に対応しているほか、アタッチメント方式である点も魅力です。使い慣れた手持ちのトラクターに装着することでさらなる作業能率アップも実現できるでしょう。

こちらの収穫機もミツワの公式サイトに価格の記載はないため、興味がある方は資料請求やお近くの農機取扱店などに問い合わせてみてください。

製品ページ:株式会社ミツワ「えだまめ収穫機 GTH-1」

MCBH11(松元機工株式会社)

枝豆の収穫に特化した大型農機で、収穫と脱莢作業に対応しています。走破性と安定性に優れる乗用型の収穫機であり、座った状態で操作できるので作業負担が軽減される点もメリットです。

また、クローラーは畝間を踏み固めないように特別に開発されたもので、畑の保護にも配慮されています。

松元機工の公式サイトに価格の記載はないので、興味がある方は問い合わせてみてください。

製品ページ:松元機工株式会社「乗用型枝豆収穫機 MCBH11」

えだまめコンバインEDC1100(株式会社​​クボタ)

株式会社​​クボタ Youtube公式チャンネル「クボタえだまめコンバイン EDC1100」

乗用型で収穫作業をスピーディーに終わらせる収穫機を探している方に向いているコンバインです。こちらは収穫・脱莢・選別に対応しており、ビーンタンク仕様の「EDC1100-T」とコンテナデッキ仕様の「EDC1100-C」 という2タイプが用意されています。

ビーンタンク仕様には自動制御の光電センサが搭載されており、タンクが満杯になると教えてくれるので1人で収穫作業を行えます。

コンテナデッキ仕様は別売りのミニコンテナに脱莢後の枝豆を収納できるため、2人で作業すれば手を止めることなく収穫を続けられます。

メーカー希望小売価格(税込)は、EDC1100-T(ビーンタンク仕様)が5,753,000円、EDC1100-C(コンテナデッキ仕様)が5,478,000円です。

製品ページ:株式会社​​クボタ「クボタえだまめコンバイン」

枝豆収穫機は中古でも購入できる?

枝豆収穫機を使用すれば作業の大幅な省力化に貢献しますが、新品を購入する場合には100万円から数百万円の費用がかかります。購入コストをできるだけ下げたいと考える方は、中古も検討してみるとよいでしょう。

オンラインでの取引が盛んになってきた近年では、中古農機具もインターネットで頻繁に売買されています。

乗用型の大型収穫機がインターネット上に出品されるケースはまれですが、歩行型なら比較的出品数が多く、価格も数十万円程度のものが多いので新品を購入するよりも割安です。ただし、出品物の使用状況によっては故障リスクも考えられるので、実際の購入は出品者によく確認してから判断してください。

プラナ / PIXTA(ピクスタ)

枝豆栽培農家

枝豆収穫機にはさまざまな種類があり、それぞれ対応している作業が異なります。また、歩行型・取り付け型・乗用型といったタイプの違いもあるので、自分に合ったものを選ぶことが重要です。

収穫機を活用すれば作業効率の改善に役立ち、経営の大規模化にも貢献しますが、新品購入には多額の費用がかかるので場合によっては中古農機具を検討するのもよいでしょう。本記事を参考にしながら、コスパに優れた収穫機を検討してください。

記事をお気に入り登録する

minorasuをご覧いただきありがとうございます。

簡単なアンケートにご協力ください。(全1問)

あなたの農業に対しての関わり方を教えてください。

※法人農家の従業員は専業/兼業農家の項目をお選びください。

ご回答ありがとうございました。

よろしければ追加のアンケートにもご協力ください。(全6問)

農地の所有地はどこですか?

栽培作物はどれに該当しますか? ※販売収入がもっとも多い作物を選択ください。

作付面積をお選びください。

今後、農業経営をどのようにしたいとお考えですか?

いま、課題と感じていることは何ですか?

日本農業の持続可能性についてどう思いますか?(環境への配慮、担い手不足、収益性など)

ご回答ありがとうございました。

お客様のご回答をminorasuのサービス向上のためにご利用させていただきます。

中原尚樹

中原尚樹

4年生大学を卒業後、農業関係の団体職員として11年勤務。主に施設栽培を担当し、果菜類や葉菜類、花き類など、農作物全般に携わった経験を持つ。2016年からは実家の不動産経営を引き継ぐ傍ら、webライターとして活動中。実務経験を活かして不動産に関する記事を中心に執筆。また、ファイナンシャルプランナー(AFP)の資格も所持しており、税金やライフスタイルといったジャンルの記事も得意にしている。

おすすめ