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【ブルーベリーのすす点病対策】発生時期や防除方法、効果的な農薬とは?

【ブルーベリーのすす点病対策】発生時期や防除方法、効果的な農薬とは?
出典 : mottey / PIXTA(ピクスタ)

すす点病は、ブルーベリーの枝の黒色菌糸組織で越冬し、初夏頃から感染・発病します。この菌は多犯性菌で、多くの野生植物が宿主として記録されています。この記事では、ブルーベリーのすす点病について、発病原因・発病条件・感染経路・症状などを解説するとともに、耕種的防除の方法、農薬の使用といった防除対策について紹介します。

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すす点病は、ブルーベリーの栽培に被害をもたらす病害です。「すす点病を予防したいが、発病の原因や対策方法についてよく知らない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

この記事では、すす点病からブルーベリーを守るために、すす点病の発病の条件や対策方法について解説します。

ブルーベリーに被害をもたらす「すす点病」とは?

ブルーベリー 開花期

s.suzuki / PIXTA(ピクスタ)

ブルーベリーに被害をもたらすすす点病とはどのような病害なのでしょうか?まずは、すす点病の特徴について解説します。

病原

すす点病の病原菌は、糸状不完全菌類に分類される「Zygophiala jamaicensis」と呼ばれる菌です。ブルーベリーのほか、りんごやブドウ、柿のすす点病の病原も同じ種類の病菌です。

Zygophiala jamaicensis」は、菌糸上に特徴のある分生子柄・分生子を形成します。分生子柄は、らせん状の円筒形をしています。分生子は、まゆ形からひょうたん形であることが特徴です。

生態・病徴

すす点病の病原菌は枝の病斑で越冬し、翌年の5〜9月にかけて風に乗って菌を飛散させて伝染していきます。すす点病の病原菌はさまざまな野生植物に寄生するため、それらの植物がブルーベリーの周辺に存在すると、感染の原因になります。

約50日間の潜伏期間を経て発病し、発病が目立つのは7月下旬頃からです。ブルーベリー以外の植物では、果実の表面にハエの糞のような光沢のある黒色小粒が群生・散生し病斑となるとともに、光沢がなくなります。

ブルーベリーの場合は枝に発生しますが、黒色小粒が枝の表面に散在しているだけであり、果実内部の被害はありません。しかし、外観品質を損なうため、発病条件を把握して適切な防除対策が必要です。

梅雨期と秋雨期は要注意! ブルーベリーすす点病が発病しやすい条件

果実肥大期のブルーベリー

kikisorasido / PIXTA(ピクスタ)

ブルーベリーのすす点病は、以下の条件で発病しやすい傾向があります。

・20℃前後で降雨が多い時期
・多湿で日当たりが悪い環境
・密植や通風の悪い環境

すす点病は比較的低温を好むことから、梅雨期と秋雨期には徹底した対策が必要になります。また、排水不良で多湿になりやすい園地や日当たりが悪い環境で発病しやすいことが特徴です。

この病原菌は多犯性でりんごや梨、ナラ類など多くの植物を宿主とするため、宿主植物が多い山間部での発病が多く、密植や通風の悪さもすす点病の発病の原因となります。

排水対策と彩光・通風改善がポイント! ブルーベリーすす点病の耕種的防除

すす点病は、ブルーベリーの商品価値に影響します。ブルーベリーのすす点病を予防するためには、すす点病が発病しにくい環境条件を整えることが大切です。具体的には以下の3つのポイントを意識しましょう。

1. 排水対策を行う

まず、多湿の栽培環境では病原菌が増殖しやすいため、排水対策をしっかりと行いましょう。例えば、水が溜まりやすい部分に溝を掘る明きょ排水や、土地にパイプを埋めて排水する暗きょ排水を行います。

2. 通風・日当たりを改善する

ブルーベリー 園地 日当たり、通風が大切

kikisorasido / PIXTA(ピクスタ)

3. 周りの宿主植物を伐採する

周辺の野生植物が宿主となって、ブルーベリーへの感染の原因となるため、可能な限り排除しておきましょう。反対にブルーベリー周辺で他の作物を栽培している場合は、それらに感染する可能性もあるため注意が必要です。

ブルーベリーすす点病に使用可能な農薬

ブルーベリーの園地

kikisorasido / PIXTA(ピクスタ)

ブルーベリーのすす点病には、前述の耕種的防除に加え、農薬の予防的散布が効果的です。ブルーベリーのすす点病に登録がある農薬は「オーソサイド水和剤80」のみです。

オーソサイド水和剤80は、果粒肥大が進んでから散布すると果実に汚れがつくことがあり、6~7月ごろが防除適期です。灰色かび病や斑点病の防除とあわせ、防除暦を組み立ててください。

なお、ここに記載している農薬は、2022年7月時点で登録があるものです。実際の使用に当たってはラベルをよく読み、用法・用量を守りましょう。また、地域によっては農薬使用の決まりが設けられている場合もあるため、事前に確認しておいてください。

▼ブルーベリーの灰色かび病についてはこちらの記事をご覧ください。

ブルーベリーにすす点病は、外観を損ね商品価値の低下につながるため徹底した対策が必要です。発病時期を見越して、排水対策や通風、日当たりの改善、農薬散布などを行いましょう。

また、すす点病はブルーベリーだけでなく、多くの植物にも発生する病害であることから、園地周辺の植物の状況にも気を配る必要があります。

今回解説したすす点病の特徴や発病条件と対策を参考に、ほかの病害とも考えあわせ防除暦をくみたててください。

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大矢隼平

大矢隼平

フリーランスのWebメディア編集者・ライター、コピーライターとして活動中。ITや通信、農業など多数メディアの編集・執筆業務から企業HPのコンテンツライティングまで幅広い業務を手掛けています。読者の方にとって有益な情報を発信します。

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