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【2023最新】とうもろこし収穫機はここまで来た! 生食用・飼料用おすすめ機種一覧

【2023最新】とうもろこし収穫機はここまで来た! 生食用・飼料用おすすめ機種一覧
出典 : teps4545 / PIXTA(ピクスタ)

近年、飼料用とうもろこしは、従来の青刈りだけでなく、濃厚飼料向けに雄穂や完熟子実を収獲する場合も増えてきました。そこで注目されているのが、とうもろこし収獲機です。飼料用だけでなく生食用にも使える農機もあります。本記事では収穫機を選ぶコツについて紹介します。

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とうもろこし収穫機は現在、飼料用だけでなく、濃厚飼料用や生食用などの用途に合わせて、コーンヘッダやマルチヘッダなど、国内向けにさまざまな装置や機種が販売されています。本記事では、最新のとうもろこし収穫機と、収穫機を導入するメリットや種類、収穫機選びのためのポイントについて解説し、おすすめの機種4選を紹介します。

生食用も! とうもろこし収穫機の種類と現状

飼料用とうもろこし(サイレージ) 子実とうもろこし 生食用スイートコーン

shankoubo / PIXTA(ピクスタ)・OlenaMykhaylova / PIXTA(ピクスタ)・sasaki106 / PIXTA(ピクスタ)

現在、水稲や麦といった作物とともに、子実とうもろこしの輪作体系に注目が集まっています。これは、とうもろこしの収益性の高さや栽培管理のしやすさ、そして輪作でのメリットが大きいためです。

日本では、飼料用とうもろこしの多くは海外から輸入されています。そのため、世界情勢の影響を受け、価格上昇や供給不安が生じることがあります。これに対応するため、効率的な飼料生産への要求が高まっています。

配合飼料 工場渡価格 推移

出典:農畜産業振興機構 「畜産物の需給関係の諸統計データ」所収「配合飼料の価格動向|工場渡価格」よりminorasu編集部作成

また、農地集中による大規模化が進行し、省力的に栽培できるとうもろこしは注目を集めています。例えば、作業時間において、子実とうもろこしの栽培は、小麦や大豆、飼料米の栽培と比較して短いというメリットがあります。

子実とうもろこしの作業時間と管理作業の回数

中央学院大学「水田での飼料用とうもろこし栽培の可能性」、一般社団法人 日本草地畜産種子協会「国産濃厚飼料の生産・利用に関する事例集(令和2年3月)」よりminorasu編集部作成

さらに、とうもろこしを水稲・麦・大豆などとの輪作体系に取り入れることは、土壌管理と償却費の削減の観点からもメリットがあります。

土壌管理においては、残さの緑肥活用や土壌病害虫の偏り防止、連作障害の予防が挙げられます。償却費削減のメリットとしては、既存の農機の有効活用があります。

子実とうもろこしを輪作体系に入れるメリット

出典:ヤンマーホールディングス株式会社「コーンヘッダー」所収「子実とうもろこし 機械化一貫体系」

上記の背景から、とうもろこしの輪作を検討している農家は増えており、中でも、子実とうもろこしが注目されています。

子実とうもろこしとは、とうもろこしを完熟させ、子実だけを収穫したもので、エネルギー量の高い濃厚飼料として利用されるほか、加工用としての利用も可能な作物です。

海外の子実とうもろこし産地では、コンバインにとうもろこし収獲用の「コーンヘッダ」を装着して収穫作業を行うのが一般的です。

現在は、日本でも、子実とうもろこしの収穫に対応した普通型コンバイン用コーンヘッダのほか、生食用とうもろこし(スイートコーン)収穫機なども販売されています。

目的や必要機能、そしてコストを考慮して収穫機を選択しましょう。

【2023最新】 とうもろこし収穫機(コーンハーベスター)のおすすめ4選

とうもろこし収穫機

Baloncici / PIXTA(ピクスタ)

とうもろこし収穫機には自走式のものからトラクターに装備可能なアタッチメント式のものまで、メーカーによってさまざまなタイプの機種が開発、販売されています。

おすすめの収穫機4つについて、サイズや機能、作業能率と特筆すべきポイントを解説します。

国内初の生食用スイートコーン収穫機 「オサダ TS10F」

生食用スイートコーン収穫機「オサダ TS10F」

生食用スイートコーン収穫機「オサダ TS10F」
写真提供:オサダ農機株式会社

「オサダ TS10F」は、2022年4月時点、国内唯一の生食用とうもろこし自走式収穫機です。1条刈りに対応しており、約8a/hの収穫効率を実現しています。

特許を取得している独自開発のもぎ取り装置により、とうもろこしの実や皮に傷をつけることなく、無傷で収穫可能です。また、走行速度と刈取りベルトの速度調整が可能で、掴み残しロスを防ぎます。

さらに、コンテナ用に油圧リフトを装備しており、自力で1tコンテナの脱着ができるため、スピーディにコンテナを交換できます。

ロングクローラーの採用と着地角度調節機能を有しているため、降雨時や傾斜地においても優れた走行性能を発揮し、スムーズに作業できます。

オサダ農機株式会社 YouTube公式チャンネル「スイートコーン収穫機TS10」

<オサダ TS10F>
価格:11,165,000円(税込み) ※2022年4月時点
全長:4,740mm
全幅:2,490mm
全高:2,760mm
機体質量:2,815kg
作業能率:80min/10a

また、オサダTS10シリーズには、個人農家を対象としたオサダTS10Dがラインナップされています。

TS10Dは、TS10Fの機能をそのままに、62.5kw(85ps)以上のトラクターに直接装着でき、0.75tのハーフコンテナの搭載が可能です。

<オサダ TS10D>
価格:5,445,000円(税込み) ※2022年4月時点
全長:5,270mm
全幅:2,760mm
全高:2,960mm
機体質量:910kg
作業能率:80min/10a

製品ページ:オサダ農機株式会社「スイートコーン収穫機

高品質なサイレージづくりに 「タカキタ 汎用型微細断飼料収穫機」

汎用型微細断飼料収穫機「SMR1030(本体)+SMR-MH5(マルチヘッダ)」

汎用型微細断飼料収穫機「SMR1030(本体)+SMR-MH5(マルチヘッダ)」
写真提供:株式会社タカキタ

「タカキタ 汎用型微細断飼料収穫機 SMR1030」は、飼料水稲、麦、とうもろこし、ソルゴーなどの飼料作物の刈取りに対応しています。

刈取部には、作業幅180cm、長大作物(とうもろこし・ソルゴー)の収穫で2条刈りが可能なマルチヘッダ「SMR-MH5」を搭載しています。

作物の切断長は6mm、11mm、19mm、29mmの4段階に調整でき、高密度のロールベールの成形と良質なサイレージづくりが可能です。

株式会社タカキタ YouTube公式チャンネル「汎用型微細断飼料収穫機 SMR1030(本体)+SMR-MH5(マルチヘッダ)」

<汎用型微細断飼料収穫機 SMR1030>
価格:要問い合わせ
全長:6,550mm
全幅:2,250mm
全高:2,800mm
機体質量:5,430kg
作業能率:24min/10a(とうもろこしの場合)

<マルチヘッダ5 SMR-MH5>
作業幅:180cm
刈取条数:2条(長大作物:とうもろこし・ソルゴー)
適応稈長(cm):80cm以上
倒伏適応性(度):向刈り 70度まで/追刈り 80度まで

製品ページ:株式会社タキカタ「汎用型微細断飼料収穫機」所収「カタログ|汎用型微細断飼料収穫機」

子実とうもろこし向け 「ヤンマー 普通型コンバイン用アタッチメント コーンヘッダー」

写真提供:ヤンマーアグリ株式会社

普通型コンバイン用アタッチメント「コーンヘッダー」
写真提供:ヤンマーアグリ株式会社

ヤンマー製「コーンヘッダー」は、普通型コンバイン用アタッチメントです。子実とうもろこしの収穫に特化しており、3条刈りが可能です。

対応しているコンバインに合わせて2種類がラインナップされており、ヤンマー製普通型コンバインYH700M用の「CH3R,700MT-JP」と、同じくヤンマー製普通型コンバインYH1150A用の「CH3R,1150A-JP」が販売されています。

作業速度は700MT-JPでは1.55m/s、1150A-JPでは1.60m/sに達し、高速な刈取りを可能にします。

作業時は基本的に刈取り部の上下操作のみで扱いやすく、長時間作業の負担を軽減します。さらに、悪天候などで倒伏した子実とうもろこしの刈取りにも対応でき、左倒伏、右倒伏、向かい倒伏いずれの場合でもしっかり収穫します。

ヤンマーアグリ株式会社 YouTube公式チャンネル「普通型コンバイン用コーンヘッダー プロモーションムービー」

<CH3R、700MT-JP>
適応本機:YH700M
価格:要問い合わせ
全長:5,110mm(作業時5,840mm)
全幅:2,410mm
全高:2,780mm
機体質量:480kg
作業速度:1.55m/s

<CH3R、1150A-JP>
適応本機:YH1150A
価格:要問い合わせ
全長:5,960mm(作業時6,715mm)
全幅:2,295mm
全高:2,760mm
質量:510kg
作業速度:1.60m/s

製品ページ:ヤンマーアグリ株式会社「コーンヘッダー」

2023年9月発売! 「クボタ 普通型コンバインWRH1200用アタッチメント 子実コーンヘッダ」

普通型コンバイン用アタッチメント「子実コーンヘッダー」

写真提供: 株式会社クボタ

「子実コーンヘッダCHD1200」は、子実とうもろこし収穫用コーンヘッダで、「クボタ普通型コンバインWRH1200」用のアタッチメントです。3条刈りで、条間650〜800mmに対応しています。

雌穂だけを脱穀機に投入することで、脱穀による負荷が軽く、高能率・高精度な作業が可能です。また、立毛時のヘッドロスも1%以下に低減され、幅広い条間に対応可能であり、左右方向の倒伏にも高い適応性を持っています。

メンテナンス・調整が容易で、折りたたみ可能なヘッダにより、コンバインに装着したまま大型トラックで運搬できることも特長です。

本体の「WRH1200」は、高い脱穀性能を有しております。大型ロングバーロータによる脱穀空間の拡大で、高能率な脱穀が可能です。同時に、粒の傷や割れが少なく高品質であることも実現しています。

出典:株式会社クボタ「新たな輪作作物として注目される子実とうもろこし」

とうもろこし収穫機の選び方と、知っておきたい注意点

飼料用とうもろこし 収穫 サイレージ

JackF / PIXTA(ピクスタ)

とうもろこし収穫機を選ぶ際には、収穫から乾燥処理へのスムーズな移行ができるか、導入費用、具体的な性能などがポイントになります。収穫機の選び方と知っておきたい3つの注意点を紹介します。

収穫能力が乾燥能力に見合うようにする

収穫された直後のとうもろこしは水分含有量が高く、腐敗やカビの原因となるため、乾燥処理が必要です。乾燥処理が十分に行われないとうもろこしは、品質が低下し市場価値が下がるため、収穫から乾燥までの作業工程には注意を払う必要があります。

大規模なほ場を管理している場合、収穫作業と乾燥処理を繰り返します。収穫機の作業能率が高いとしても、乾燥機が空かない限りは次の収穫に移れず、効率が下がります。このため、とうもろこし収穫機を選ぶ場合は、収穫能力が乾燥能力に見合っているかを確認することが重要です。

手持ちのコンバイン・トラクタ対応製品なら費用が抑えられる

水稲、大豆、麦などの輪作体系に子実とうもろこしを導入する場合、すでに所持しているコンバインに対応したコーンヘッダがあるかを確認しましょう。

また、リールヘッダでも、子実とうもろこしに対応しているコンバインがあります。他作物の栽培状況を考慮して、コンバインやアタッチメントの購入を検討してください。

生食用スイートコーンの収穫でも、トラクターに装着できるアタッチメントがあるので確認してみてください。

近年では、国内の農業機械メーカーからも各種製品が販売されています。国内メーカーでは、サポートが充実していたり、技術的な相談を受けてくれる可能性もあるので、まずは相談することをおすすめします。

収穫効率はリールヘッダよりもコーンヘッダのほうが上

とうもろこしの収穫には、主にコーンヘッダとリールヘッダの2つがあります。

コーンヘッダは、とうもろこしの雌穂のみを削ぎ取り、茎葉部分はヘッダ下部で細断排出されるため、収穫効率が高くなります。

一方、リールヘッダは水稲、麦、大豆、ソバと同じく、とうもろこしも収穫できますが、とうもろこしの場合、リールによる押し倒しや雌穂の脱落が発生しやすいことに加え、茎葉ごとコンバインに掻き込むために脱穀負荷が大きく、速度を上げにくいというデメリットがあります。

コーンヘッダを装着した国産コンバインでは、リールヘッダを装着した場合と比較して、1.2〜1.6倍の速度で収穫可能と報告されています。

出典:農林水産省「令和4年度 中国四国地域飼料増産推進研修会」所収「子実用トウモロコシの収穫・調製技術について」

また、コンバイン内での脱穀選別損失に差はなく、収穫ヘッド部での損失が低下することから、高速かつ高精度の収穫をめざす場合、コーンヘッダがおすすめです。

コーンヘッダとリールヘッダの作業精度の比較

出典:日本農作業学会「農作業研究 57巻3号」所収「国産コンバインに装着したコーンヘッダとリールヘッダの作業精度の比較(阿部ら 2022)」よりminorasu編集部作成

蔓性の雑草が繁茂したほ場では、収穫機が使えない

蔓性の雑草が繁茂すると、とうもろこし収穫機が使用できなくなるため、除草をしっかり行う必要があります。

蔓性の雑草は、主に「セイヨウヒルガオ」や「ガガイモ」などの種類があります。これらの雑草は、とうもろこしの茎や葉に絡みつきながら生長し、収穫の際にコーンヘッダなどの機器に絡みついて作業効率を低下させます。

収穫機を使用する際は、適切に雑草を防除しておきましょう。

近年、国内の農業では、水田からの転作および輪作の作物としてとうもろこしに注目が集まりつつあります。

中でも子実とうもろこしは、濃厚飼料としての利用が期待され、需要が高まっています。また、生食用とうもろこしの栽培については、一定のニーズが保たれています。このことを受け、国内メーカーから収穫機が開発され、作業の効率化が進められています。

収穫機は、アタッチメント式のものや自走式のものなど、多様な機種が販売されていますが、導入の際は自身のほ場や経営状況、すでに活用している機材や輪作の状況を考慮してください。

適切な収穫機を導入することで収穫ロスを減らし、高品質なとうもろこしの多収をめざしましょう。

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大森雄貴

大森雄貴

三重県伊賀市生まれ。京都を拠点に企業・団体の組織運営支援に携わった後、2020年に家業の米農家を継ぐためにUターン。現在は米農家とライターの二足の草鞋を履きつつ、人と自然が共に豊かになる未来を願いながら、耕作放棄地の再生、農家体験プログラムの実施、暮らしを大切にする経営支援などに取り組んでいる。

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