ブドウの反収は?品種別・農家の収入例と、収量を増やす栽培技術
ブドウ栽培に際して、反収に注目した品種選びは重要なポイントです。最近はシャインマスカットのニーズが高まっていますが、品種の選び方で収入は大きく変わります。この記事では、ブドウの品種ごとの反収・年収の目安、品種の選び方、反収を上げる技術を解説します。
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ブドウ農家として就農を希望している方や、新たな品種を作付けして経営改善を図るブドウ農家にとって、儲かるブドウ品種を選択することは重要です。
そこで、まずは、品種別の反収目安と経営収支について解説します。
儲かるブドウは? 品種別の反収目安と経営収支試算
sasamin / PIXTA(ピクスタ)
ブドウ品種のシェアは?
ブドウ生産の市場を把握するため、品種別の生産面積シェアを見てみましょう。
2020年産ブドウの品種別生産面積とシェア
品種 | 生産面積 | シェア |
---|---|---|
巨峰(大粒系・黒) | 3,189ha | 25.3% |
シャインマスカット(大粒系・白) | 2,281ha | 18.1% |
ピオーネ(大粒系・黒) | 1,910ha | 15.2% |
デラウェア(小粒系) | 1,808ha | 14.4% |
甲州(中粒系) | 487ha | 3.9% |
キャンベル アーリー(中粒系) | 424ha | 3.4% |
マスカット ベリーA(中粒系)※ | 363ha | 2.9% |
ナイアガラ(中粒系) | 287ha | 2.3% |
スチューベン(中粒系) | 285ha | 2.3% |
藤稔(大粒系・黒) | 203ha | 1.6% |
ナガノパープル(大粒系・黒) | 174ha | 1.4% |
その他 51品種 | 1,187ha | 9.4% |
合計 | 12,599ha | 100.0% |
※マスカットベリーAには、ニューベリーA・ベリーAを含む
出典:農林水産省「令和2年産特産果樹生産動態等調査|果樹品種別生産動向調査 ぶどう(生食用)」
よりminorasu編集部作成
巨峰、シャインマスカット、ピオーネ、デラウェアの4品種で作付面積の7割強を占めていることがわかります。
次に、この4品種について、2001年から2019年までの作付け面積の推移を見てみましょう。
出典:農林水産省「果樹品種別生産動向調査|栽培面積累年統計 ぶどう(生食用)」よりminorasu編集部作成
作付面積は、巨峰とデラウェアでは減少しており、ピオーネはほぼ横ばい、シャインマスカットは2007年以降で増えています。
さらに、2020年までの10年間で作付け面積の増加量が大きい品種を見てみます。
2011年〜2020年で作付面積の増加量が大きい品種
品種 | 作付面積(2011年) | 作付面積(2020年) | 増加量 |
---|---|---|---|
シャインマスカット | 379ha | 2,281ha | 1,902ha |
甲州 | 302ha | 487ha | 185ha |
長果G11 | 0ha | 103ha | 103ha |
ナガノパープル | 75ha | 174ha | 99ha |
クイーンニーナ | 0ha | 55ha | 55ha |
甲斐ベリー3 | 0ha | 30ha | 30ha |
ブラックビート | 1ha | 19ha | 18ha |
オーロラブラック | 71ha | 86ha | 15ha |
あづましずく | 0ha | 14ha | 14ha |
紫苑 | 7ha | 15ha | 8ha |
出典:農林水産省「果樹品種別生産動向調査|栽培面積累年統計 ぶどう(生食用)」よりminorasu編集部作成
ここ10年では、シャインマスカットのほか、ワイン向けにも作られる甲州、皮ごと食べられる大粒品種ナガノパープル、赤色大粒系のクイーンニーナなど、シャインマスカットの先を見た新しい品種が増えています。
これら品種の作付面積が増えている理由には、消費者ニーズに応じた戦略的なブドウ栽培で高収益化を目指す生産者が増えていることが挙げられそうです。
▼新しいブドウ品種の戦略的な栽培については、以下の記事をご覧ください。
単価が高い品種&時期はいつ?
品種選定の際には、単価が高い品種や、単価の変動を把握しておくことも重要です。
まずは、東京都中央卸売市場に出荷されているブドウの品種別単価を見てみましょう。
ブドウの年平均価格(2022年11月~2023年10月)
品種 | 平均価格 |
---|---|
アレキサンドリア | 2,589円/kg |
ナガノパープル | 2,260円/kg |
シャインマスカット | 2,003円/kg |
ピオーネ | 1,408円/kg |
巨峰 | 1,387円/kg |
甲斐路 | 1,220円/kg |
その他ぶどう | 1,137円/kg |
出典:東京都中央卸売市場「品目別取扱実績(ぶどう類)」よりminorasu編集部作成
年間の平均価格は、アレキサンドリア2,589円/kg、ナガノパープル2,260円/kg、シャインマスカット2,003円/kgの順に高単価となっています。
次に、月ごとの東京都中央卸売市場の取り扱い数量を見てみましょう。
出典:東京都中央卸売市場「品目別取扱実績(ぶどう類)」よりminorasu編集部作成
シャインマスカット、巨峰、ピオーネ、デラウエアについては、どの品種においても、出荷は4月頃から増え始めて、8月や9月にピークを迎えます。
さらに平均単価を見てみます。
出典:東京都中央卸売市場「品目別取扱実績(ぶどう類)」よりminorasu編集部作成
単価が高いのは出始めの4月です。以後、単価は8月まで漸減していくため、早期の出荷は高単価であることがわかります。
各産地・農家は、品種の早晩性と作型を組み合わせて、高単価が得られるように出荷時期を調整しています。
ブドウの品種別反収と経営収支
papa88 / PIXTA(ピクスタ)
ブドウの品種は、経営収支とどのように関わっているのでしょうか。まずは、ブドウの平均反収を含めた経営収支を押さえておきましょう。
ブドウの反収と経営収支
産地 | 品種 | 作型 | 10a当たり収量 | 想定販売単価 | 粗収益 | 経営費 | 農業所得 | 農業所得率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
全国 | - | - | 1,000kg/10a | 1,566円/kg | 157万円 | 78万円 | 78万円 | 50% |
出典:農林水産省「作況調査(果樹)|令和4年産日本なし、ぶどうの結果樹面積、収穫量及び出荷量」、東京都中央卸売市場「品目別取扱実績(ぶどう類)|令和3年」、農林水産省「農業経営統計調査品目別経営統計」所収「確報 平成19年産品目別経営統計」よりminorasu編集部作成
農林水産省の作況統計では、2021年産ブドウの反収(10a当たり収量)は1,000kgで、農業所得は78.3万円程度と概算できます。
しかし実際、品種や作型、産地によって、反収や収支は大きく異なります。
例えば、各県の経営指標に基づいて、モデル収支を算出すると、以下のようになります。
ブドウ品種別の反収と経営収支
産地 | 作付品種 | 作型など | 10a当たり収量 | 想定販売単価 | 粗収益 | 経営費 | 農業所得 | 農業所得率 | 総労働時間 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
鳥取 | デラウェア | 1,600kg | 1,025円/kg | 164万円 | 105万円 | 59万円 | 36% | 515時間 | |
長野 | 巨峰 | 露地 | 1,650kg | 660円/kg | 109万円 | 87万円 | 22万円 | 20% | 311時間 |
長野 | 巨峰 | 無核 | 1,700kg | 780円/kg | 133万円 | 91万円 | 41万円 | 31% | 342時間 |
長野 | 巨峰 | 3月加温 | 1,650kg | 1,430円/kg | 236万円 | 217万円 | 19万円 | 8.0% | 376時間 |
長野 | ピオーネ | 無核 | 1,800kg | 900円/kg | 162万円 | 125万円 | 37万円 | 23% | 306時間 |
岡山 | ピオーネ | 簡易被覆 | 1,800kg | 777円/kg | 140万円 | 81万円 | 59万円 | 42% | 335時間 |
鳥取 | ピオーネ | 無加温 | 1,500kg | 1,200円/kg | 180万円 | 126万円 | 54万円 | 30% | 434時間 |
岡山 | ピオーネ | 2月加温 | 1,800kg | 1,861円/kg | 335万円 | 290万円 | 45万円 | 13% | 408時間 |
長野 | シャインマスカット | 露地 | 1,600kg | 1,400円/kg | 224万円 | 95万円 | 129万円 | 58% | 307時間 |
岡山 | シャインマスカット | 簡易被覆 | 2,100kg | 1,574円/kg | 331万円 | 104万円 | 227万円 | 69% | 441時間 |
岡山 | シャインマスカット | ハウス無加温5年目以降 | 1,800kg | 1,515円/kg | 273万円 | 60万円 | 212万円 | 78% | 747時間 |
長野 | シャインマスカット | 3月加温 | 1,700kg | 2,100円/kg | 357万円 | 219万円 | 138万円 | 39% | 352時間 |
長野 | ナガノパープル | 露地 | 1,500kg | 1,200円/kg | 180万円 | 96万円 | 84万円 | 47% | 307時間 |
岡山 | マスカットオブアレキサンドリア | 2月加温 | 2,000kg | 2,295円/kg | 459万円 | 386万円 | 73万円 | 16% | 646時間 |
出典:長野県農業経営指標所収作目別経営指標(一覧表)
島根県「農業技術センターだより」所収島根県「ブドウ‘シャインマスカット’の経済性と導入経過モデル」
岡山県担い手育成総合支援協議会所収「代表的な作物における経営指導指標一覧」
鳥取県経営支援課所収「参考資料」農業経営モデル別試算
島根県農業技術センター「農業経営指導指針 ぶどう デラウェア・普通加温」
よりminorasu編集部作成
品種ごとの違いを見ると、シャインマスカットの農業所得が、作型や産地を問わず、高いと言えそうです。例えば、同じ長野県の露地栽培であっても、巨峰は反収1,650kg/10aで農業所得21.7万円ですが、シャインマスカットは反収1,600kg/10aで農業所得129.4万円となり、同程度の反収でも所得に差があります。
シャインマスカットの農業所得が高い理由の1つは、露地や簡易被覆の時期でも単価が高く維持されているためです。初心者でも導入しやすく、作付面積は増えていますが、今後は値ごろ感がでてくれば、状況が変化する可能性があります。
実際、2023年秋は、輸出が不調のため出回り量が多くなり、値ごろ感がでて警戒する産地の反応が報道されています。
参考:
日本農業新聞「シャイン高値一服 他国と競合で輸出不振 加工向けは需要拡大(2023年9月16日)」
日本経済新聞「シャインマスカット卸値15%安 輸出不調で出回り増加(2023年9月6日)」
朝日新聞「シャインマスカット、1房500円に市場も困惑「考えられない価格」(2023年9月16日)」
次に、作型ごとの違いを見てみます。加温栽培では、想定販売価格が他の作型より高くなっています。例えば、長野県の巨峰は露地で660円/kgですが、加温では1,430円/kgです。
販売価格が高いのは、市場への供給が少ない時期に出荷できるためです。ただし、燃料費などの経営費がかさむため、他の作型と比べて所得率は低くなっています。
一方、簡易被覆・無加温の所得率は比較的高く、雨よけ栽培の効率が高いとわかります。例えば、岡山県のピオーネ(簡易被覆)の農業所得率は42%、鳥取県のピオーネ(無加温)は30%です。
品種を選定する際は、反収や販売価格だけでなく、所得率にも着目することが大切と言えそうです。
さらに言えば、品種・作型による労働時間も品種選定のポイントになりそうです。作業時間をどれだけ確保できるかを把握しておきましょう。
ブドウの品種選びは作業分散も考えて
品種ごとに反収や農業所得、農業所得率を見てきましたが、実際には、複数の品種を組み合わせた営農が想定されています。
品種と作型を組み合わせることで、作業を少しでも分散し、安定経営をめざすモデルが各地で示されているので参考にしてください。
<香川県>
■効率的かつ安定的な営農モデル
施設(加温)シャインマスカット10a+施設(無加温)シャインマスカット10a+露地(トンネル被覆)ピオーネ20a
■新規就農者向け営農モデル
施設シャインマスカット(無加温)10a+露地(トンネル被覆)シャインマスカット10a
出典:香川県「農業経営指標」所収「効率的かつ安定的な農業経営の基本的指標」及び「新たに農業経営を営もうとする青年等が目標とすべき農業経営」
<広島県>
■農業参入企業向け営農モデル
露地(トンネル被覆)ピオーネ1ha+施設(加温)シャインマスカット1ha+露地(トンネル被覆)シャインマスカット1ha
■認定農業者向け営農モデル
施設(加温)ピオーネ+露地(トンネル被覆)ピオーネ10a+露地(保温メッシュ)ベリーA20a+露地(トンネル被覆)ベリーA 30a+施設(加温)シャインマスカット20a+露地(トンネル被覆)シャインマスカット10a
■新規就農者向け営農モデル
露地(トンネル被覆)ピオーネ10a+露地(保温メッシュ)ベリーA 10a+露地(トンネル被覆)シャインマスカット40a
出典:広島県「経営指標 【果樹】」所収「39:ぶどう3ha(中部)」、「40:ぶどう1.1ha(南部) 」、「41:【新規】ぶどう0.6ha(南部) 」
<鳥取県>
■効率的かつ安定的な営農モデル
巨峰10a+デラウェア10a+ピオーネ20a+シャインマスカット20a
出典:鳥取県「鳥取県とはこんなところ」所収「梨、スイカ、白ネギなどの10a当たり経営試算と経営モデル」
【栽培技術情報】 ぶどうの反収を増やすコツ
MediaFOTO / PIXTA(ピクスタ)
反収や販売価格が高く、高収入が見込めるシャインマスカットを中心に、ぶどうの反収を増やす栽培技術の例を紹介します。
光反射マルチ栽培は、シャインマスカットとピオーネに、垂直枝配置栽培はシャインマスカットに適用できる技術です。
光反射マルチ栽培
光反射マルチ栽培とは、ブドウ園の地表面に光反射シートを敷き、光環境を改善する栽培方法です。着色不良を防止して、ブドウの品質・収量を改善して、収益性を向上させることを目的としています。
慣行栽培では、着色を向上させるために着房数を制限しなければなりませんでしたが、光反射マルチ栽培の導入により、着房数を大きく制限せずとも十分な着色が期待でき、収量を増やせるようになりました。
具体的な方法は、ブドウの木の下の地面に光反射シートを設置し、葉の裏にも光を当てて光合成を促進させます。
ただし、根からの水吸収を妨げないために、株元には、光反射シートではなく雨水が浸透する防草シートを設置するか、うね部(樹冠面積の10%)を開ける必要があります。
光反射マルチ栽培を始めるにあたって必要となる資材は、光反射シート、防草シート、それらを設置するための資材、収量が増加する房数分の果実袋等です。
一方で不要となる農具や資材もあります。地表面管理のための草刈機と燃料、除草剤、バーク堆肥などです。
光反射マルチ栽培を導入することで、慣行栽培と同等以上の品質を維持したまま反収を増やすことができます。
ブドウの光反射マルチ栽培の収量目安 (2014年)
品種 | 栽培方法 | 10a当たり収量 |
---|---|---|
ピオーネ | 慣行栽培 | 1,600kg/10a |
ピオーネ | 光反射マルチ栽培 | 2,080kg/10a |
シャインマスカット | 慣行栽培 | 1,800kg/10a |
シャインマスカット | 光反射マルチ栽培 | 2,600kg/10a |
シャインマスカット | 垂直枝配置栽培 | (水平枝)2,600kg/10a (垂直枝)590kg/10a |
出典:広島県「平成27年度 研究成果情報集」所収 「4.ブドウの光反射マルチ栽培・垂直枝配置栽培スタートガイドの作成」
例えば、ピオーネの場合は1.3倍の反収2,080kg、シャインマスカットの場合は1.4倍の反収2,600kgが期待できます。
ただし、房管理やシートの交換等の作業時間が増えます。その一方で、草管理や土壌管理の作業時間は減ります。
ブドウの光反射マルチ栽培および垂直枝配置栽培の経営試算 (2014 年 )
栽培(経営)方法 | 所得/家族労働時間 |
---|---|
慣行経営 | 2,249円/時間 |
光反射マルチ栽培導入 | 2,803円/時間 |
垂直枝配置栽培導入 | 2,997円/時間 |
出典:平成27年度 広島県「平成27年度 研究成果情報集」広島県立総合技術研究所農業技術センター研究成果情報集所収 「5.ブドウの光反射マルチ栽培・垂直枝配置栽培の経営試算」
広島県の経営試算によると、慣行経営の場合には家族労働時間あたりの所得が2,249円/時間であるのに対して、光反射マルチ栽培導入の場合には2,803円/時間となり、600円/時間も増加しています。
垂直枝配置栽培
垂直枝配置栽培は、光反射マルチ栽培とセットで使用される栽培技術です。
地面に光反射シートを設置したブドウ棚の下に、通常は配置しない一年枝を、垂直に下げるように配置します。
水平枝の果実よりも、果粒も房の大きさも小さくなりますが、糖度は基準値を確保できるため、反収を増やせます。
垂直枝配置栽培を始めるにあたっては、光反射マルチ栽培より増える資材は、誘引テープ等です。
反収が1,800kg/10aである慣行栽培に対して、光反射マルチ栽培のみでは約1.44倍の反収のところ、垂直枝配置栽培も併用すると、約1.77倍の反収である3,190kg/10aが期待できます。
ただし、光反射マルチ栽培に比べて、枝管理、房管理、垂直枝部分の被覆の作業時間は増えます。
広島県の経営試算によると、慣行経営の場合には家族労働時間あたりの所得が2,249円/時間であるのに対して、光反射マルチ栽培と垂直枝配置栽培を導入した場合には、2,997円/時間となっています。
光反射マルチ栽培に加えて垂直枝配置栽培も導入することによって、さらなる収量と所得の向上が期待できます。
ぶどうの品質が上がる?「収量制限」の考え方
alps / PIXTA(ピクスタ)
近年、全国各地でワイナリーが立ち上げられており、それに伴い、醸造用ぶどうの需要が高まっています。
原料用のブドウは、生食用のように見た目を重視する必要はなく、また単価も生食用に比べて低いため、収量を重視してしまいがちです。
しかし、良質なワインを作るには、高い糖度をもつ品質のよいブドウが必要です。そこで、ヨーロッパのブドウ栽培で広まっている「グリーンハーベスト」という栽培技術が参考になります。
グリーンハーベストとは、まだ青い果房を収穫(間引き)することで、残った果房に養分を集中させ、風味がよく高品質のぶどうを収穫できるという技術です。
例えば、フランス原産の醸造用ぶどう品種シャルドネは、収量がとても多いという特徴を持っていますが、採れすぎてしまい品質が下がるリスクがあります。品質を良くするためは、収量制限の必要があると言われています。
このように、品種、ほ場の環境、気候、ブドウの木の状態などに応じて、適切な収量を設定することも重要です。
この記事では、ブドウの品種ごとの反収・年収の目安、品種の選び方、反収を増やす技術などを解説しました。醸造用ぶどう栽培の場合には「収量制限」の考え方も重要です。
それぞれの経営に最適な品種構成を選び、反収を増やし、収益を向上させる参考にしてください。
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横松心平
北海道大学大学院 農学研究科 農業経済学専攻修士課程修了。農業改良普及員資格取得。農業団体職員などを経て、2007年よりライターとして活動。著書『札幌はなぜ、日本人が住みたい街NO.1なのか』柏艪舎、『続・札幌はなぜ、日本人が住みたい街No.1なのか—札幌夢追い10人衆』柏艪舎、『ご主人、「立ち会う」なんて、そんな生やさしいものじゃありませんよ。』柏艪舎、『振り返れば私が、そして父がいる』随想舎、『鳩摩羅什』佼成出版社。2024年、農業関連の本を刊行予定。